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競馬コラム

ラップナビゲーター

2019年06月14日(金)更新

降級制度廃止で「3歳馬を狙え」が新たな合言葉

 エプソムCはそれまでの高速馬場がウソのような9ハロン1分49秒1の低速決着。稍重とはいえ、5ハロン通過63秒9は超の付くスローペース。ラスト3ハロンが11秒0→10秒8→11秒1の高速ラップでは、4角1、2番手の順番が入れ替わっただけの決着になったのも無理はない。ワンツーを決めたのはレイエンダ、サラキアの4歳2騎だが、レース前の収得賞金は前者が2600万円、後者が1950万円。昨年までのルールならば片や準オープン、片や1000万下へと降級していたはずの2頭がワンツーを決めたのは非常に興味深い。


 今夏最大のトピックである降級制度の廃止。競走馬の淘汰が加速するといったネガティブな意見はあったものの、クラス残留で出走機会を手にした降級対象馬が結果を残すという皮肉な現象が発生。ポテンシャルの高さに成長速度が追いついていなかった4歳馬にとってはむしろチャンス、というケースがあることは頭に入れておきたいところだ。


 エプソムCのような例が頻発するかは分からないが、間違いなく恩恵を受けるのが1勝クラス(500万下)の3歳馬。一つ上の2勝クラス(1000万下)で勝ち負けするような降級4歳馬が相手では分が悪かったものの、制度廃止でその〝目の上のたんこぶ〟がすっきり。まだ2週を経過しただけでサンプル数は少ないものの、6月入ってからの1勝クラスは3歳=13勝、4歳=7勝、5歳=4勝と例年以上の勢いで3歳馬が勝ち星を量産している。「降級4歳を狙え」が昨年までの夏競馬攻略法なら、今年からは「3歳馬を狙え」が新たな合言葉となろうか。


 話がラップ理論から少し横道にそれたが、今週の注目レースは函館スプリントS。開幕週とあって馬場レベルは未知数も、ここ3年のVタイムが1分07秒8→1分06秒8→1分07秒6。東西主場に近いスピード勝負を想定すれば、高松宮記念からの巻き返しを期すダノンスマッシュと京王杯SCで東京7ハロンのレコードを樹立したタワーオブロンドンによる一騎打ちのシーンが濃厚か。両馬ともに函館、札幌では連逸なし。地力に勝るこの2頭の洋芝適性を加味すれば、すんなりワンツーのシーンがあっても不思議はない。


明石尚典

AKASHI TAKANORI

関西学院大学法学部卒。大阪スポーツの若き俊英記者として知られる。ラップ理論の先駆者でもある上田琢巳記者を師と仰ぎ、同氏からの信頼も厚い。東スポ・大スポ週末版で「ラップナビゲーター」を大好評連載中。

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