先週土曜の福島10R信夫山特別を勝ったのは武士沢騎手が騎乗したデルマサリーチャンでした。これが記念すべき通算300勝目の勝利で、小倉大賞典をマルターズアポジーで逃げ切ってリーチを賭けてから、約5か月も足踏みしての記録達成となりました。
ここで注目したいのは、記録達成のセレモニーで武士沢騎手の後ろに並んだ面々です。
一番端っこに借りてきた猫のように立っていたのが石川騎手。先輩騎手に促されて出てきたらしいですが、個人的には出てこないほうがよかったと思っています。
競馬は勝負ごとなので、ときには競り合ったり、潰しあったりすることがあるのは当たり前。先週の七夕賞の騎乗は自分が勝つために最善を尽くした結果だったと堂々としていてほしかったからです。武士沢騎手の後ろに並んだということは、先週の騎乗は最初からマルターズアポジーを潰すことが目的だったと白状しているに等しいのではないでしょうか。
それ以外の面々は。プラカードを持っていたのが横山典騎手で、あとは西田騎手、岩部騎手、嶋田騎手でした。
横山典騎手、西田騎手、岩部騎手はエージェントをつけておらず、嶋田騎手のエージェントの藤本氏は、エージェント批判の急先鋒となっている松岡騎手も担当していて、もともとは競馬サークル外の人という噂です。当の武士沢騎手は研究ニュースの永楽氏がエージェントを担当していますが、もともとは横山典騎手の担当。
というわけで、エージェント非主流派が集合していたといえるのではないでしょうか。最近、美浦ではTMと兼業にならないエージェントを雇うケースが増えており、有名エージェントを中心としたエージェント主流派とエージェント非主流派に分かれるのではないかとみています。

樋野竜司
1973年生まれ。「競馬最強の法則」02年11月号巻頭特集「TVパドック馬券術」でデビュー。
斬新な馬券術を次々に発表している人気競馬ライター。いち早く騎手の「政治力」に着目し、馬券術にまで洗練させた話題作「政治騎手(㏍ベストセラーズ刊)」で競馬サークルに衝撃を与えている。
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樋野竜司
HINO RYUJI
1973年生まれ。「競馬最強の法則」02年11月号巻頭特集「TVパドック馬券術」でデビュー。
斬新な馬券術を次々に発表している人気競馬ライター。いち早く騎手の「政治力」に着目し、馬券術にまで洗練させた話題作「政治騎手(㏍ベストセラーズ刊)」で競馬サークルに衝撃を与えている。