先週の東京は、4週ぶりに雨にたたられることなく終日良馬場で開催できました。
日曜メインのアルゼンチン共和国杯を勝ったのはデムーロ騎手が騎乗したスワーヴリチャ―ド。この日のデムーロ騎手はメインまですべて出遅れて期待を裏切ってばかりでしたが、メインレースでキッチリ決めました。
このアルゼンチン共和国杯をみて気になったことは、外枠に入って、外々回った馬で上位に食い込んだのは2番人気のアルバート(4着)だけで、それ以外の上位馬はすべて道中内目を通った馬ばかりということです。グリーンベルトでもできているんじゃないかと思うほど、内有利の馬場に見えました。
先週は、キタサンブラックの天皇賞での勝利が記憶に新しいように、極悪馬場での競馬でした。先週からBコースに替わって内ラチ沿いの馬場の悪いところがカバーされたのですが、大雨の中の競馬で少しでも馬場のいいところを選んで競馬をした結果、ラチ沿いを開けて外目を通る馬が多かった。ということで、Bコースに替わったのに、ラチ沿いを通った馬が少なかったことで、(内は)いい状態がキープされ。先週の極悪馬場で多くの馬が選んだ外目の馬場が悪くなって、グリーンベルトが存在するような馬場状態になっていたのかもしれません。
というわけで、不良馬場から良馬場になるのも、良馬場から不良馬場に変わるのと同じくらい難しい。これからもそういう難しい競馬が続きそうですが、その分、高配当のチャンスも増えそうなので、心してかかりたいですね。

樋野竜司
1973年生まれ。「競馬最強の法則」02年11月号巻頭特集「TVパドック馬券術」でデビュー。
斬新な馬券術を次々に発表している人気競馬ライター。いち早く騎手の「政治力」に着目し、馬券術にまで洗練させた話題作「政治騎手(㏍ベストセラーズ刊)」で競馬サークルに衝撃を与えている。
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樋野竜司
HINO RYUJI
1973年生まれ。「競馬最強の法則」02年11月号巻頭特集「TVパドック馬券術」でデビュー。
斬新な馬券術を次々に発表している人気競馬ライター。いち早く騎手の「政治力」に着目し、馬券術にまで洗練させた話題作「政治騎手(㏍ベストセラーズ刊)」で競馬サークルに衝撃を与えている。