先週の日曜東京10Rの青梅特別は、ユニコーンSを除外された3歳馬が大挙出走してきてハイレベルなレースになることが多い。古くはホッコータルマエが勝っているレースです。ただ、今年は古馬の登録が多く、ユニコーンSを除外された3歳馬がスライド出走できる余地がありませんでした。
結局、青梅特別に出走できた3歳馬は(取り消したコスモロブロイを除くと)シヴァージだけだったのですが、収得賞金が900万円のシヴァージがユニコーンSに出走するためには抽選で狭き門を突破しなければならない。そこで確実に出走ができる青梅特別に狙いを変更したと思われます。
さらに、ユニコーンSには、シヴァージとオーナーが同じのグリムも登録しており、こちらは賞金をたくさんもっているので抽選なしで出走できる。というわけで、2レースに振り分けて両獲り狙いをもくろんでいたと思われます。そうすることで両レースに主戦の川田騎手を配することができます。
結果的にシヴァージはユニコーンSから青梅特別に目標を変更したことが奏功し快勝。ただ、グリムは不利もあって不完全燃焼の競馬になってしまったのですが、陣営の使い分けの意図を読むことが馬券予想にもつながるのではないかと思いました。
樋野竜司
1973年生まれ。「競馬最強の法則」02年11月号巻頭特集「TVパドック馬券術」でデビュー。
斬新な馬券術を次々に発表している人気競馬ライター。いち早く騎手の「政治力」に着目し、馬券術にまで洗練させた話題作「政治騎手(㏍ベストセラーズ刊)」で競馬サークルに衝撃を与えている。
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樋野竜司
HINO RYUJI
1973年生まれ。「競馬最強の法則」02年11月号巻頭特集「TVパドック馬券術」でデビュー。
斬新な馬券術を次々に発表している人気競馬ライター。いち早く騎手の「政治力」に着目し、馬券術にまで洗練させた話題作「政治騎手(㏍ベストセラーズ刊)」で競馬サークルに衝撃を与えている。