今回は、先週の土曜福島で9R、10R、11Rと3レース連続で3着に入線した丸田騎手に注目したいと思います。
その3頭の単勝オッズは順に、192.4倍、81.2倍、103.2倍と超人気薄の馬ばかり。もし、この3レースを複勝で転がしていれば100円が、96万円超に化けていた計算になります。
9レースで騎乗したルアは、ダートからのスタートのレースでは先行できないことも多いのに、芝からのスタートの中京ダート1400m(しかも、芝の部分が長い)では、毎回いい先行力をみせており、実は芝向きの可能性が考えられました。ただ、それだけで馬券で狙えたかといわれると疑問ですが……。
10レースで騎乗したイェドプリオルの前走は、テンの3ハロンが36秒4、千通過が61秒0という厳しいペースでの逃げで、番手につけたキクノルアの厳しいプレッシャーもあったもの。ここはマイペースで逃げられれば粘り込みがあってもよかったのですが、それでも、それを狙うのは難しい印象。
メインで騎乗したパーリオミノルも、前走は後方追走から4コーナーで大きく外を回ったもの。それでも終いは差を詰めており、もう少しいいポジションで競馬ができれば前進あってもよさそうでした。
というわけで、穴党ならどれも一考する馬ではありますが、馬券で狙って買えるかといわれると難しい馬ばかり。丸田騎手は常にそういう淡い可能性も追求し、馬の能力を存分に引き出そうしているからこそ、今回の大穴連発につながったと思われます。
福島コースは先々週まで行われていた東京コースと比べると、騎手の工夫が奏功しやすい。なので、今週以降も注目すべきではないでしょうか。
樋野竜司
1973年生まれ。「競馬最強の法則」02年11月号巻頭特集「TVパドック馬券術」でデビュー。
斬新な馬券術を次々に発表している人気競馬ライター。いち早く騎手の「政治力」に着目し、馬券術にまで洗練させた話題作「政治騎手(㏍ベストセラーズ刊)」で競馬サークルに衝撃を与えている。
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樋野竜司
HINO RYUJI
1973年生まれ。「競馬最強の法則」02年11月号巻頭特集「TVパドック馬券術」でデビュー。
斬新な馬券術を次々に発表している人気競馬ライター。いち早く騎手の「政治力」に着目し、馬券術にまで洗練させた話題作「政治騎手(㏍ベストセラーズ刊)」で競馬サークルに衝撃を与えている。