先週は土曜の東京が雪の影響で中止。月曜に順延となりました。
土曜東京→日曜小倉という騎乗予定だった北村友騎手は、金曜に東京競馬場の調整ルームに入り、土曜の開催が中止になったので小倉に移動。そして、日曜の騎乗の後にまた東京まで戻ってきたのではないでしょうか。
日本列島を大移動しながら、小倉で2勝。東京では1勝だけだったとはいえ、メインのクイーンCをクロノジェネシスで制し、たくさんかかったと思われる交通費を補って余りある活躍を見せました。
気になるのは、大変だったのは騎手だけではなく、馬も大変だったかもしれないということです。
というのは、土曜の東京で出走予定の関西馬は金曜日に輸送を終えているはずなので、土日東京競馬場で過ごしたと思われるからです。慣れない環境でカンヅメになって体調の維持が難しかったのは想像に難くありません。馬体重の増減が10キロ以上の馬が(前走馬体重のわからない新馬戦を除いて)18頭中5頭もいました。
というわけで、クイーンCを勝ったクロノジェネシスはそういう難しいシチュエーションをクリアしての勝利なので、見た目の勝ちっぷり以上の評価が必要と思います。輸送距離が短くなる桜花賞ではさらなるパフォーマンスアップに期待できそうです。
「競馬成駿」はコチラ!


樋野竜司
HINO RYUJI
1973年生まれ。「競馬最強の法則」02年11月号巻頭特集「TVパドック馬券術」でデビュー。
斬新な馬券術を次々に発表している人気競馬ライター。いち早く騎手の「政治力」に着目し、馬券術にまで洗練させた話題作「政治騎手(㏍ベストセラーズ刊)」で競馬サークルに衝撃を与えている。