前回のコラムで取り上げた田辺騎手は、先週のレパードSもハヤヤッコで制し4戦連続の重賞制覇となりました。
この日の新潟は直線競馬で54.3秒という好タイムが飛び出したことかもわかるように直線追い風。レパードSは前半3ハロン34.6秒というハイペースになったのですが、ここもスタートの追い風が影響したと思われます。ハイペースを察知して咄嗟の判断で控えた田辺騎手の好プレーが光りました。
今回注目するのは、そのレパードSでサトノギャロスに騎乗し5着だった川島騎手です。
1コーナーでは先頭に立つ勢いで積極的な競馬をしましたが、さすがに展開が厳しかったようで粘り切れず。ただ、馬の能力は十分に示したのではないでしょうか。
土曜の札幌5Rの新馬戦でも、11番人気のメイプルプレゼントという馬で3着に入り、波乱を演出しました。こちらも積極的に先手を主張する騎乗。圧倒的1番人気のラブミーレディーに外から競り掛けられましたが、直線でバテたのは人気になっていたラブミーのほうでした。
今週は関屋記念でミエノサクシードに騎乗。元々は川島騎手の叔父が所有していた馬でしたが、同馬のデビュー前に他界。里見美惠子氏に名義を変更することになりました。
しかし、オーナーのご厚意で同馬とコンビを組む予定だった川島騎手がそのままコンビを組むことになったという経緯のある馬。
調子も上がっていると思うので、先週以上の活躍に期待したい。
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樋野竜司
HINO RYUJI
1973年生まれ。「競馬最強の法則」02年11月号巻頭特集「TVパドック馬券術」でデビュー。
斬新な馬券術を次々に発表している人気競馬ライター。いち早く騎手の「政治力」に着目し、馬券術にまで洗練させた話題作「政治騎手(㏍ベストセラーズ刊)」で競馬サークルに衝撃を与えている。