今回は、先週日曜の福島9Rきんもくせい特別をココロノトウダイで勝ち、JRA通算500勝を達成した丸山騎手です。
丸山騎手は17年以降(からこれまで)1500鞍以上騎乗している騎手のなかで単勝回収率トップ(128%)。100%を超えているのも藤岡佑騎手(100%)と2人しかいません。
しかも、丸山騎手は毎年コンスタントに100%を超えている。というわけで丸山騎手を買い続けるだけでプラスになっていたのです。
ただ、すこし種明かしをすると。この数字は単勝万馬券の大穴で引き上げたもの。3年間で単勝万馬券を5回演出したのもすごいですが、単勝オッズ99.9倍以下の馬に騎乗していたときの単勝回収率を調べると……
17年:82%
18年:86%
19年:90%
とマイナスになってしまいます。逆に単勝100倍以上の馬に跨ったときの単勝回収率は……
17年:276%
18年:570%
19年:600%
筆者はオススメしませんが、もし丸山騎手で儲けようと思うなら、単勝万馬券の馬に跨った時だけ狙えばいいでしょう。
逆に1番人気に騎乗した時の成績を見てみると……
17年:8勝(18鞍)勝率44.4%、複勝率77.8%、単勝回収率125%、複勝回収率112%
18年:11勝(44鞍)勝率25.0%、複勝率61.4%、単勝回収率66%、複勝回収率78%
19年:13勝(55鞍)勝率23.6%、複勝率54.5%、単勝回収率64%、複勝回収率72%
年々人気馬に騎乗する機会が増えていますが、人気のプレッシャーに弱くなっているようにも見えます。
やっぱり、単勝万馬券馬に跨りで思い切った騎乗をしたときに持ち味を発揮する騎手なのでしょうか。
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樋野竜司
HINO RYUJI
1973年生まれ。「競馬最強の法則」02年11月号巻頭特集「TVパドック馬券術」でデビュー。
斬新な馬券術を次々に発表している人気競馬ライター。いち早く騎手の「政治力」に着目し、馬券術にまで洗練させた話題作「政治騎手(㏍ベストセラーズ刊)」で競馬サークルに衝撃を与えている。