軽い熱発で香港カップを回避したアーモンドアイが有馬記念出走を表明。ルメール騎手は有馬記念でフィエールマンに先約があり、鞍上がどうなるか注目を集めましたが、結局アーモンドアイにはルメール騎手が乗ることになり、フィエールマンは池添騎手とコンビを組むことになりました。圧倒的な「政治力」を誇るルメール騎手だから許される行為でしょう。とはいえ、鞍上の都合による使い分けが減るのは悪いことではないと思っています。
先週の阪神JFはレシステンシアがレコードで圧勝しました。この秋のGⅠはスプリンターズS以外すべてノーザンFの生産馬が制しているだけでなく、今年生産馬のGⅠ勝ちが17勝となりました。
近年は、騎手もノーザンFからどれだけ信頼されるかによって成績が左右される面が強くなっています。そこで、社台グループ(ノーザンF、社台F、社台CO白老、追分F)以外の生産馬で挙げた今年の勝ち星を調べてみました。
1位:武豊(74勝)
2位:三浦(72勝)
3位:川田(68勝)
4位:松山(64勝)
5位:ルメール(63勝)
先週時点までで武豊騎手がトップ。今年15年以来の100勝に到達し、50歳になってますます元気になっています。
一方で、サンデーR、キャロットF、シルクRといったノーザンF系の一口クラブで挙げた勝利は、レシステンシアの新馬戦で挙げた1勝のみ。今年の武豊騎手の好成績は馬質に頼らず挙げたものといえそうです。
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樋野竜司
HINO RYUJI
1973年生まれ。「競馬最強の法則」02年11月号巻頭特集「TVパドック馬券術」でデビュー。
斬新な馬券術を次々に発表している人気競馬ライター。いち早く騎手の「政治力」に着目し、馬券術にまで洗練させた話題作「政治騎手(㏍ベストセラーズ刊)」で競馬サークルに衝撃を与えている。