阪神ジュベナイルフィリーズは、吉田隼騎手とコンビを組んだ白毛のソダシがゴール前の接戦をハナ差制しました。
ここではハナ+クビ+半馬身差の4着に敗れたメイケイエールに跨った武豊騎手に注目したいと思います。
武豊騎手は大外18番枠からのスタート。ゲートを出てしばらくは馬群から離れた外目で馬の行く気に任せ、3コーナー手前から距離ロスが生じないように内に寄せていきました。
直線に向くと外から勢いよく伸びて一瞬先頭に並ぶところまでは行きましたが、そこで力尽きてしまった感じです。枠がもう少し内だったらと思わせる内容でした。
ただ、今年の武豊騎手は外枠に入ることがとにかく多く、GⅠで8枠に入るのは阪神ジュベナイルフィリーズが5度目。12月13日まで、GⅠで4枠より内に入ったことが4回しかなく、5枠より外は13回と内の3倍以上もあります。
GⅠ以外を見ても、7、8枠に入ることがとにかく多い。しかし、枠順のヒキの悪さに悩まされているのかと思えば、そうではありません。
〇8枠時成績:
勝率18.4%、複勝率38.8%、単勝回収率121%
〇それ以外:
勝率17.4%、複勝率42.7%、単勝回収率64%
〇8枠時成績(芝のみ):
勝率18.6%、複勝率37.1%、単勝回収率134%
〇それ以外(芝のみ):
勝率17.1%、複勝率43.7%、単勝回収率63%
複勝率でみると外枠の不利がありそうですが、勝率は8枠時のほうがよく単勝回収率も100%を大きく超えています。
ダートは外枠有利のことが多いので、芝だけの成績を見ても同様。実は、いまは外枠を得意としているのではないでしょうか。
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樋野竜司
HINO RYUJI
1973年生まれ。「競馬最強の法則」02年11月号巻頭特集「TVパドック馬券術」でデビュー。
斬新な馬券術を次々に発表している人気競馬ライター。いち早く騎手の「政治力」に着目し、馬券術にまで洗練させた話題作「政治騎手(㏍ベストセラーズ刊)」で競馬サークルに衝撃を与えている。