競馬に対していろいろな考えがあると思いますが、筆者は競馬は物理法則を尊重して考えるべきだと思っています。
例えば、100キロの重さの荷物が載った台車を押すとイメージしたとき。最初に止まっているところから動かすのに力がいるし、スピードに乗った台車を止めるのにもかなりの力を要する。ただ、一旦スピードに乗ってしまえば力はそこまで使わなくて済む。なので、そういう重い荷物が載った台車を押すときには、加減速は極力しないで惰性を活かしたほうがいい。
それは競馬も同じで、道中何度もブレーキを踏んだり、加速したりを繰り返すとスタミナの消耗が激しくなる。それが、重い斤量を背負った大型馬だと加速にもかなりのパワーを必要とするのでなおさらでしょう。
根岸ステークスで筆者が期待したのは田辺騎手が騎乗したアルクトスだったのですが、4コーナー手前での挙動が気になりました。
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樋野竜司
HINO RYUJI
1973年生まれ。「競馬最強の法則」02年11月号巻頭特集「TVパドック馬券術」でデビュー。
斬新な馬券術を次々に発表している人気競馬ライター。いち早く騎手の「政治力」に着目し、馬券術にまで洗練させた話題作「政治騎手(㏍ベストセラーズ刊)」で競馬サークルに衝撃を与えている。