前回のコラムで取り上げた田辺騎手。先週の安田記念では、1番人気のイルーシヴパンサーに騎乗したものの8着と人気を裏切る結果となってしまいました。
とはいえ、マイルのGⅠレースにしては遅い流れで、いくら切れ味に秀でた馬とはいえ、あの流れで直線一気を決めるのは難しかったと思われます。
しかも、直線に向いて外に馬がいてなかなか追い出すこともできなかった。それで、上がり3ハロン32.6秒の脚を繰り出しているので、能力を出し切れれば……と悔いの残るレースとなったのではないでしょうか。
田辺騎手は、レース後、「ペースが遅かったですし、二の脚もつかず動けない位置に入ってしまいました。自分で競馬をつくれないタイプですし、最後は皆と同じ脚色になってしまった」と珍しく悔しさを滲ませるコメントを残しています。
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樋野竜司
HINO RYUJI
1973年生まれ。「競馬最強の法則」02年11月号巻頭特集「TVパドック馬券術」でデビュー。
斬新な馬券術を次々に発表している人気競馬ライター。いち早く騎手の「政治力」に着目し、馬券術にまで洗練させた話題作「政治騎手(㏍ベストセラーズ刊)」で競馬サークルに衝撃を与えている。