先週日曜の東京8Rは、原田騎手が騎乗したフェアブレシアが好スタートからハナを奪うと、後続に大きなリードを保って直線に向き、一杯一杯に粘り切りました。
しかも先週は障害レースにも勝って1日2勝。まだ通算8勝の若手騎手にとっては大きなアピールになったに違いありません。
ちなみの今年の原田騎手は1、2番人気の騎乗はありませんが、3~5番人気の馬に騎乗し、【3.1.2.4】という成績。勝率30.0%、複勝率60.0%は立派な数字で、数少ないチャンスを確実にものにしているのです。
もっというと、原田騎手にとっては、一桁人気の馬に騎乗する機会もなかなかない。10番人気以内の馬に騎乗した時の複勝率が37.0%で、複勝回収率は135%もあるのです。
吉田豊騎手、北村宏騎手、黛騎手といったジョッキーが、うまく乗りこなすことができなかったベルゲンクライを、テン乗りで僅差の4着(11番人気)に持ってきたように、難しい馬も難なく乗りこなすことができる(その次走も原田騎手が騎乗し8番人気で2着)。
とにかく、厳しい境遇に置かれているにも関わらず、腐らず努力を重ねているのは、数字にも、騎乗ぶりにも表れていると思うので、もう少しチャンスを与えてほしいと願っているのです。
度々不祥事を起こし引退に追い込まれた原田敬伍元騎手と同姓ということで、あらぬ風評被害をうけるなど、ツイていない印象がありますが、それも実力で払しょくしてほしい。
【原田和真騎手の騎乗予定】
:土日ともに東京で計11鞍に騎乗。

樋野竜司
1973年生まれ。「競馬最強の法則」02年11月号巻頭特集「TVパドック馬券術」でデビュー。
斬新な馬券術を次々に発表している人気競馬ライター。いち早く騎手の「政治力」に着目し、馬券術にまで洗練させた話題作「政治騎手(㏍ベストセラーズ刊)」で競馬サークルに衝撃を与えている。
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樋野竜司
HINO RYUJI
1973年生まれ。「競馬最強の法則」02年11月号巻頭特集「TVパドック馬券術」でデビュー。
斬新な馬券術を次々に発表している人気競馬ライター。いち早く騎手の「政治力」に着目し、馬券術にまで洗練させた話題作「政治騎手(㏍ベストセラーズ刊)」で競馬サークルに衝撃を与えている。