前回取り上げた川田騎手は、先週土曜の阪神2Rをミスティックロアで勝利。
公式記録とはならないようですが、騎乗機会8連勝という偉業をひっそりと達成。どこまで記録を伸ばせるか注目していたのですが、次走(阪神5R)のレジェンドシップで3着に敗れ、記録はストップしてしまいました。
この日も6鞍に騎乗し4勝の固め打ちを決め、依然好調を維持しており、巡り会わせがよければもっと記録を伸ばしていたと思います。
今回取り上げるのは、先週のフラワーカップを2番人気のエミューで勝利し、4勝の固め打ちを決めたデムーロ騎手です。
フラワーカップは、あいにくの雨の中での競馬で不良馬場。経験したことがない極悪馬場で力を出せなかった馬も多かったかもしれません。
デムーロ騎手が騎乗したエミューは、スタートでダッシュがつかず最後方からの競馬になってしまったのですが、直線で大外に持ち出すと一頭だけ違う脚色で伸び、一気に突き抜けました。
泥だらけでの勝利を見て、どんな過酷な状況に置かれても勝利を諦めない姿勢がデムーロ騎手の勝負強さの秘訣なのではないかと感じました。
また、不良馬場にまで馬場が悪化するとペース判断も難しくなります。ペースや仕掛けどころが狂いやすく、イレギュラーな流れになるので出遅れのデメリットも軽減できるのではないかと感じました。
というわけで、先週の4勝は雨の恩恵も大きかったのかもしれません。今週も雨の影響がありそうなので、デムーロ騎手の騎乗に注目したいと思います。
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樋野竜司
HINO RYUJI
1973年生まれ。「競馬最強の法則」02年11月号巻頭特集「TVパドック馬券術」でデビュー。
斬新な馬券術を次々に発表している人気競馬ライター。いち早く騎手の「政治力」に着目し、馬券術にまで洗練させた話題作「政治騎手(㏍ベストセラーズ刊)」で競馬サークルに衝撃を与えている。