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競馬コラム

樋野竜司:今週の政治騎手

2023年06月16日(金)更新

【横山和生騎手】絶好のアピールを果たす



先週から函館が開幕。開幕を告げる函館スプリントステークスは、横山武騎手が騎乗したキミワクイーンが勝利しました。

それから20分後に発走したエプソムカップでは、兄の横山和騎手が騎乗したジャスティンカフェが勝利。

兄弟での同日重賞制覇は1997年3月2日に武豊騎手と武幸四郎騎手が達成して以来という大変珍しい記録が誕生しました。

今回は、兄の横山和騎手に注目して見たいと思います。

我々馬券ファンは、人気のない馬をどうにか馬券圏内の3着までに持ってきてくれるジョッキーを重宝しますが、関係者からみると意外とそういう騎手の評価は低く、人気を背負った馬でキッチリ勝ち切ってくれる騎手のほうが評価されやすい傾向があります。
エプソムカップは1番人気に応えての勝利で、それだけに関係者に対してはいいアピールになったのではないでしょうか。

さらに、ジャスティンカフェにとってはこれがうれしい初の重賞タイトル。
昨年のこのレースでは、父の横山典騎手が騎乗して1番人気で4着と期待に応えることができませんでした。その後も福永(元)騎手やルメール騎手といった一流騎手が跨って、能力を発揮しながらもなかなか勝ち切ることができなかった馬。それをテン乗りでアッサリ勝利に導いたことは評価されていいと思います。

この勝利で関係者からの評価がさらに上がったのは間違いないでしょう。

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樋野竜司

HINO RYUJI

1973年生まれ。「競馬最強の法則」02年11月号巻頭特集「TVパドック馬券術」でデビュー。
斬新な馬券術を次々に発表している人気競馬ライター。いち早く騎手の「政治力」に着目し、馬券術にまで洗練させた話題作「政治騎手(㏍ベストセラーズ刊)」で競馬サークルに衝撃を与えている。

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