川田騎手は、先週も４勝と固め打ちに成功し、ルメール騎手と並んで９勝とトップの勝ち星を挙げています。
土曜日は開幕週の小倉に遠征。愛知杯を１番人気のミッキーゴージャスで制すなど、寒い時期にも関わらず精力的です。
その愛知杯の勝利は、格別なものだったのではないでしょうか。
というのは、ミッキーゴージャスを管理する安田隆厩舎は川田騎手がデビュー時に所属していた厩舎で、師匠の安田隆師は定年のため２月いっぱいで厩舎を解散することになっているからです。
そう考えると、師匠への最後の恩返しのチャンスを見事勝利で飾ったといえるのではないでしょうか。
この時期は解散予定の厩舎が最後の勝負を賭けてくるので、そういう読みも馬券検討の重要な要素となります。
日曜に行われた日経新春杯は、菅原明騎手が騎乗したブローザホーンが快勝。
前走の京都大賞典は心房細動を発症し競走中止という不運に見舞われたのですが、見事に巻き返すことができました。馬を立て直した厩舎の手腕も褒めるべきと思うのですが、同馬を管理する中野師も２月いっぱいで定年を迎えます。こちらも厩舎の解散までにどうにかタイトルをという強い思いがあったのではないでしょうか。
というわけで、今週の競馬も解散間近の厩舎のヤリに注意が必要だと思います。
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樋野竜司
HINO RYUJI
1973年生まれ。「競馬最強の法則」02年11月号巻頭特集「TVパドック馬券術」でデビュー。
斬新な馬券術を次々に発表している人気競馬ライター。いち早く騎手の「政治力」に着目し、馬券術にまで洗練させた話題作「政治騎手(㏍ベストセラーズ刊)」で競馬サークルに衝撃を与えている。
