先週のチューリップ賞を制したのは、武豊騎手が騎乗した5番人気のスウィープフィートでした。
デビューから前走までコンビを組んでいた永島まなみ騎手から武豊騎手に乗り替わり、見事に勝利を収めました。
レースでは、4コーナー14番手という後方からの位置取りながらも、直線で強烈な末脚を発揮。上がり3ハロン最速の34.3秒をマークし、豪快に差し切る姿は圧巻でした。これにより、スウィープフィートは一気に桜花賞の有力候補に躍り出ました。
永島まなみ騎手からバトンタッチを受けた武豊騎手は、初コンビとは思えないほどの完璧な騎乗でした。
永島騎手が騎乗した前走のエルフィンSも2着に好走しており、スウィープフィートの能力を出し切れていないようにはみえなかったのですが、これまで以上の決め手を引き出した武豊騎手を称えるしかありません。ジョッキーの腕の差を見せつけられた気がしました。
武豊騎手といえば、数々のGⅠレースを制してきた日本を代表するトップジョッキーです。
来週55歳の誕生日を迎えるとは思えないほど、その騎乗技術は衰えを知りません。昨年の有馬記念では、ドウデュースとのコンビで見事に勝利を収め、最年長GⅠ勝利記録を更新しています。
スウィープフィートにとって、切れ味を引き出すのが得意な武豊騎手とのコンビは最高の相性といえるでしょう。桜花賞に向けて、さらなる成長が期待されます。
レジェンドジョッキーである武豊騎手が、スウィープフィートを桜花賞馬に導くことができるのか。4月7日の阪神競馬場に注目が集まります。
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樋野竜司
HINO RYUJI
1973年生まれ。「競馬最強の法則」02年11月号巻頭特集「TVパドック馬券術」でデビュー。
斬新な馬券術を次々に発表している人気競馬ライター。いち早く騎手の「政治力」に着目し、馬券術にまで洗練させた話題作「政治騎手(㏍ベストセラーズ刊)」で競馬サークルに衝撃を与えている。