先週のエルムSは、1番人気のジェベルムーサ(6着)と2番人気のブライトライン(10着)が人気を裏切り、3番人気のローマンレジェンドが勝ったものの、ヒモに人気薄が入って波乱の結果となりました。
しかし、2着に入ったクリノスターオーが5番人気、単勝11.7倍に甘んじるというのは予想外でした。というのも、前走重賞を勝っているのはこの馬だけ。前走人気薄で勝って、ここは人気沸騰するから、馬券のタイミングとしては様子見が正解、と思い込んでしまっていたからです。現在発売中の拙著「無印良駿」で、走っても走っても人気になりにくい「クリノ」の廉価馬は狙い、と書いていただけに、なおさら自分の読みの甘さを痛感しました(いきなり宣伝してしまい、申し訳ありません!)
ただ、ヒントがあったことに、レース後に気が付きました。というのは、幸騎手が北海道に遠征するのは、08年以来だったのです。遠征してまで、乗りたい馬がいたということだったのでしょう。とにかく、たくさんのレースに騎乗することを身上としている幸騎手だけに、全国を飛び回っているものと思い込まれているので、幸騎手の勝負度合いも完全なる盲点になっていたと思われます。

クリノスターオーは、(幸騎手が騎乗した)3走前に控える競馬を試して失敗(シンガリ負け)しており、とくかく先行しないと持ち味が活きないということは幸騎手もよく知っている。戦法にも迷いがなく、馬の実力にも自信があったのなら、強気に狙えた一頭だったのかもしれません。レースが終わってから何をいっても後の祭りなのですが……。
【幸英明騎手の騎乗予定】
:土日ともに小倉で計20鞍に騎乗。

樋野竜司
1973年生まれ。「競馬最強の法則」02年11月号巻頭特集「TVパドック馬券術」でデビュー。
斬新な馬券術を次々に発表している人気競馬ライター。いち早く騎手の「政治力」に着目し、馬券術にまで洗練させた話題作「政治騎手(㏍ベストセラーズ刊)」で競馬サークルに衝撃を与えている。
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樋野竜司
HINO RYUJI
1973年生まれ。「競馬最強の法則」02年11月号巻頭特集「TVパドック馬券術」でデビュー。
斬新な馬券術を次々に発表している人気競馬ライター。いち早く騎手の「政治力」に着目し、馬券術にまで洗練させた話題作「政治騎手(㏍ベストセラーズ刊)」で競馬サークルに衝撃を与えている。