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競馬コラム

樋野竜司:今週の政治騎手

2024年04月19日(金)更新

【戸崎圭太騎手】2014年以来、久々に存在感を見せられるか



今年の皐月賞は戸崎騎手が騎乗したジャスティンミラノが制しました。

勝ちタイムは1.57.1秒というレコードで、ダービーの主役に躍り出たといっても過言ではないでしょう。

戸崎騎手は、18年エポカドーロ、19年ダノンキングリーとダービーで2度の2着があるのですが、ダービージョッキーの称号はまだ手にしていません。
もっといえば、14年にワンアンドオンリーでダービーを制した横山典騎手を最後に関東所属のジョッキーはダービーもオークスも制していません。
関西馬が強い西高東低といわれて久しいものの、15年以降、関東馬はダービー3勝、オークス4勝しており、そこまで圧倒的な差をつけられているわけでありません。ただ、関東馬がダービーとオークスを勝った時の鞍上を見てみるとルメール騎手4勝、M.デムーロ騎手2勝、レーン騎手1勝と外国人ジョッキーばかり。
こう見ると、関東馬と関西馬の差は詰まっているものの、ジョッキーの格差がどんどん開いていると世間で言われるのにも反論できません。ルメール騎手とM.デムーロ騎手は関西所属となっているのですが、実質的には関東所属と強弁しても関東所属の日本人ジョッキーが勝たないと説得力がないので、戸崎騎手にどうしても注目してしまうのです。

もっといえば、関東所属騎手がダービー、オークスで1番人気に騎乗して勝ったのは10年オークスのアパパネ(蛯名騎手)が最後で現8連敗中(21年オークス・ソダシ2着、21年ダービー・エフフォーリア2着、23年ダービー・ソールオリエンス2着など)。なので、乗り馬に恵まれなかったわけでもありません。

1番人気濃厚のジャスティンミラノに跨る戸崎騎手がこの悪い流れを断ち切れるのかという点でも興味が尽きないのです。

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樋野竜司

HINO RYUJI

1973年生まれ。「競馬最強の法則」02年11月号巻頭特集「TVパドック馬券術」でデビュー。
斬新な馬券術を次々に発表している人気競馬ライター。いち早く騎手の「政治力」に着目し、馬券術にまで洗練させた話題作「政治騎手(㏍ベストセラーズ刊)」で競馬サークルに衝撃を与えている。

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