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競馬コラム

樋野竜司:今週の政治騎手

2024年06月14日(金)更新

【C.ルメール騎手】ルメールに依頼した意味



先週のエプソムカップを制したのは、レーベンスティールでした。

レーベンスティールは、前走の新潟大賞典で1番人気に支持されながら11着と期待を裏切っていたのですが、ここでも1番人気の支持を集めました。
昨年の香港ヴァーズでは道中アタマを上げて折り合いを欠いたもの。前走の新潟大賞典はレースリプレイでもわかるくらい口から出血しておりいずれも本来の走りが出来ていなかったのは明らかでした。
今回は1800mへの距離短縮になるので多少は折り合い面の不安を軽減できそうだし、ルメール騎手がこの馬に初めて跨るというのが大きかったのではないでしょうか。

ルメール騎手は、こういう折り合いの難しい馬を乗りこなすことに関しては随一。しかも。ルメール騎手が依頼を受けたという事実だけで、馬の調子が上がって勝算があったことも窺えます。だから、1番人気だったのではないでしょうか。
レース内容もその評価に違わぬもので、抜け出して流す余裕も見せながら2馬身差の完勝。早くからGⅠ級の能力の持ち主と思われていた馬が復活したことで、今後の活躍が楽しみになりました。

ただ、ルメール騎手が継続して騎乗してくれるかによって、その期待度は変わってきそうではあります。

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樋野竜司

HINO RYUJI

1973年生まれ。「競馬最強の法則」02年11月号巻頭特集「TVパドック馬券術」でデビュー。
斬新な馬券術を次々に発表している人気競馬ライター。いち早く騎手の「政治力」に着目し、馬券術にまで洗練させた話題作「政治騎手(㏍ベストセラーズ刊)」で競馬サークルに衝撃を与えている。

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