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競馬コラム

樋野竜司:今週の政治騎手

2024年11月08日(金)更新

佐賀の地で海外に負けない好レースが見られました



先週はJRAのGⅠレースはなかったものの、アメリカのデルマー競馬場で競馬の祭典のブリーダーズカップが行われただけでなく、オーストラリアでは1着賞金5億円のゴールデンイーグルに、オーストラリア最大のイベントとも言えるメルボルンカップと、世界各地で大レースが行われました。

日本でも、11月4日に佐賀競馬場でJBC競争が行われ、多くの注目を集めました。

JBCレディスクラシック、JBCスプリント、JBCクラシックと3つとも好レースになりました。今回は、そんな佐賀のJBC競走に注目。

JBCレディスクラシックは、4番人気のアンモシエラの逃げ切り勝ちでした。
佐賀のダートはコースのインの砂が深いといわれているところ、勝負どころで敢えて砂の深いインを選択しショートカット。その動きで後続を突き放す横山武騎手の好騎乗が光りました。

JBCスプリントは、8番人気のタガノビューティー。
石橋脩騎手がハナ差の接戦を制し、悲願の重賞初勝利を達成しました。向正面でのマクリはこの馬に重賞タイトルをプレゼントしたい鞍上の気迫溢れるものでした。

JBCクラシックは、1番人気のウィルソンテソーロが、川田将雅騎手の騎乗で4馬身差の圧勝を収めました。
父が佐賀の調教師で、幼少期を過ごした地元での開催ということもあって気合も入っていたと思われます。向正面で一気に先頭を奪う強気な騎乗で、そのまま後続を突き放しての圧勝。勝利ジョッキーインタビューでは男泣きするシーンもあり、多くファンの心を打ちました。

小さな地方の競馬場での開催だったのですが、世界的大レースと比べても遜色のない競馬の魅力が詰まった好レースが見られたのではないでしょうか。

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樋野竜司

HINO RYUJI

1973年生まれ。「競馬最強の法則」02年11月号巻頭特集「TVパドック馬券術」でデビュー。
斬新な馬券術を次々に発表している人気競馬ライター。いち早く騎手の「政治力」に着目し、馬券術にまで洗練させた話題作「政治騎手(㏍ベストセラーズ刊)」で競馬サークルに衝撃を与えている。

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