先週の京成杯はゴール前大接戦になりましたが、川田騎手が騎乗した3番人気のベルーフがハナ差競り勝ちました。
川田騎手は昨年の最高勝率騎手のタイトルを獲得しましたが、乗り馬を厳選して勝てそうな馬を選んで乗るという戦略の成果だと思っています。その乗り馬厳選スタイルは、関東に遠征してきたときに顕著で、関東からなかなか有力馬の依頼が来ないからなのか、関東馬は関西馬に比べると質で劣るのであまり乗りたくないのか理由はわかりませんが、メインレース一鞍入魂ということも多い。最近では、中山金杯の日がそうで、メインのデウスウルト(5番人気3着)一鞍だけでした。それ以外にも、関東に遠征してきて一鞍入魂だった日を挙げると、14年東京新聞杯クラレント(5番人気3着)、14年皐月賞トゥザワールド(1番人気2着)、14年安田記念クラレント(11番人気10着)、14年新潟記念ラストインパクト(3番人気3着)と勝ちきれていません。

関東に遠征してきて1、2鞍しか騎乗しないと、勝負勘が鈍ったり、馬場状態の把握ができなかったりで、乗り馬厳選のメリットよりも、デメリットのほうが大きい気がします。ハープスターのオークスとJCに日も2鞍だけの騎乗で、どちらも結果は一息だったからです。
京成杯の日は、4鞍に騎乗。これは、川田騎手が関東に遠征してきたときにしては多い数字。なので、川田騎手が関東圏に遠征してきたときは、騎乗数にも注目すべきかもしれません。
【川田将雅騎手の騎乗成績と今週の騎乗予定】
:土日ともに京都で計13鞍。京都牝馬Sではレーヴデトワールに騎乗。

樋野竜司
1973年生まれ。「競馬最強の法則」02年11月号巻頭特集「TVパドック馬券術」でデビュー。
斬新な馬券術を次々に発表している人気競馬ライター。いち早く騎手の「政治力」に着目し、馬券術にまで洗練させた話題作「政治騎手(㏍ベストセラーズ刊)」で競馬サークルに衝撃を与えている。
「競馬成駿」はコチラ!


樋野竜司
HINO RYUJI
1973年生まれ。「競馬最強の法則」02年11月号巻頭特集「TVパドック馬券術」でデビュー。
斬新な馬券術を次々に発表している人気競馬ライター。いち早く騎手の「政治力」に着目し、馬券術にまで洗練させた話題作「政治騎手(㏍ベストセラーズ刊)」で競馬サークルに衝撃を与えている。