NHKマイルCは3番人気のクラリティスカイが快勝。鞍上の横山典弘騎手は天皇賞・春に続き見事な手綱捌きで勝利に導きました。
クラリティスカイは、昨年新設された重賞のひとつであるいちょうSの勝ち馬。この勝利によって2歳戦の番組を充実させた意義もあったといえるのではないでしょうか。新設重賞を勝って賞金を積んだ馬がその後泣かず飛ばすだと、枠つぶしをする馬を増やすだけといわれかねないだけに、この勝利は今後の番組作りに大きな意味を持つと思われるからです。
今回注目するのは、先週通算1100勝を達成した吉田豊騎手です。しかも、吉田豊騎手とのコンビでGⅠ5勝を挙げたメジロドーベルの娘のレーヌドブリエで記録達成し、喜びもひとしおだったのではないでしょうか。
デビュー以来ずーっと所属していた大久保洋吉厩舎が師の定年により今年2月で解散し、フリーとなりました。後ろ盾がなくなってどうなるか動向が気になっていましたが、3月以降18勝も挙げ、むしろ勝ち星を伸ばしています。フリーになったことで騎乗馬の選択の幅が広がったのかもしれません。
フリーになってからの変化を探ってみると若干ではありますが、積極性が増しています。フリー前とフリー後で逃げ先行の割合を見てみると、今年フリー前は21.3%だったのに対し、フリー後は25.1%と伸びています。フリーになって心機一転頑張ろうという気持ちが積極性に表れているのかもしれません。
【吉田豊騎手の騎乗予定】
:土日東京で15鞍。元・大久保洋吉厩舎のイーデンホール(日曜10R)などに注目か。

樋野竜司
1973年生まれ。「競馬最強の法則」02年11月号巻頭特集「TVパドック馬券術」でデビュー。
斬新な馬券術を次々に発表している人気競馬ライター。いち早く騎手の「政治力」に着目し、馬券術にまで洗練させた話題作「政治騎手(㏍ベストセラーズ刊)」で競馬サークルに衝撃を与えている。
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樋野竜司
HINO RYUJI
1973年生まれ。「競馬最強の法則」02年11月号巻頭特集「TVパドック馬券術」でデビュー。
斬新な馬券術を次々に発表している人気競馬ライター。いち早く騎手の「政治力」に着目し、馬券術にまで洗練させた話題作「政治騎手(㏍ベストセラーズ刊)」で競馬サークルに衝撃を与えている。