結果にコミットする騎手110人攻略法!
樋野竜司『政治騎手名鑑2016』
ただいま好評発売中!
『政治騎手』シリーズも今回がなんと10作目!外国人騎手の参入もあり、ますます「騎手格差社会」は拡大していくばかり。現代の騎手事情を知らずに馬券は獲れません。
新年あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願い申し上げます。
年明け一発目は、中山金杯を取り上げたいと思います。千通過が62秒3というスローペースでレースが進み、上がり最速を記録したライズトゥフェイムはラスト3ハロン32秒6という究極の上がりを繰り出しました。ただ、そんな緩いペースでのレースだったにも関わらず、向こう正面では縦長の馬群だったし、松岡騎手が騎乗したマイネルフロスト(5番人気2着)は逃げて後続に5馬身近いリードを作っていました。
ただ、往々にして大逃げが決まるときは、そんなにペースが速くないことが多い。というのは、ペースが速くなると錯覚して(実際はそんなに速くないのに)多くの騎手が控えるからこそ起こる現象だと思うからです。
今回の場合は、逃げるとみられていたスピリッツミノルを外からマイネルが交わして行ったのをみて、前がやりあうかもしれないからこれに付き合うのはマズイと、早々に控える判断をしてしまったのではないでしょうか。
一旦隊列が決まってしまうと、そこから流れを無視した動きをするのは難しいものです。ペースが遅いと気づいたときには手遅れというケースが多いような気がします。
ただ、それは後続を離して逃げて理想的な展開に持ち込んだ松岡騎手も例外ではないのかもしれません。というのは、勝負どころで後続を引き付けてしまい、切れ味に優るヤマカツエースに差されてしまったからです。
後続の動きを無視してどんどんリードを広げるような競馬をすれば違った結果になったのではないでしょうか。

樋野竜司
1973年生まれ。「競馬最強の法則」02年11月号巻頭特集「TVパドック馬券術」でデビュー。
斬新な馬券術を次々に発表している人気競馬ライター。いち早く騎手の「政治力」に着目し、馬券術にまで洗練させた話題作「政治騎手(㏍ベストセラーズ刊)」で競馬サークルに衝撃を与えている。
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樋野竜司
HINO RYUJI
1973年生まれ。「競馬最強の法則」02年11月号巻頭特集「TVパドック馬券術」でデビュー。
斬新な馬券術を次々に発表している人気競馬ライター。いち早く騎手の「政治力」に着目し、馬券術にまで洗練させた話題作「政治騎手(㏍ベストセラーズ刊)」で競馬サークルに衝撃を与えている。