先週日曜のM.デムーロ騎手は【0.0.0.9】と全く仕事ができませんでした。不調の原因はいろいろ考えられますが、そのひとつに減量苦があったのではないかと睨んでいます。というのは、最終レースのハンデ戦で52キロの馬に騎乗していたからです。52キロで騎乗するために、前日から飲まず食わずでフラフラだったのかもしれません。
最終レースのBSイレブン賞で騎乗したモアニケアラは、前走デムーロ騎手が騎乗し、1000万下を快勝。なので、次走も乗りたいとデムーロ騎手から営業をかけたのかもしれません(4歳馬なので、もう少しすれば1000万下に降級するわけですし)。
ただ、それがハンデ戦で52キロでの騎乗になることまでは考えていなかったのではないでしょうか。デムーロ騎手がわざわざ減量までして騎乗した馬なので人気になるのは当然ですが、4番人気で14着という結果を見る限り、デムーロ騎手に勝算があったとも思えません。
ダービーが終わると、クラス替えが行われます。なので、3歳牝馬が古馬と対戦するときには、52キロの斤量で騎乗しなければなりません。なので、デムーロ騎手が52キロの3歳牝馬に騎乗するときは、勝負がかりなのは有名です。
▼デムーロ騎手の斤量52キロでの成績
【4.5.4.11】
勝率16.7%
複勝率54.2%
単勝回収率193%
複勝回収率146%
※15年1月1日~16年5月15日
ただ、3歳牝馬の斤量が増える昨年11月以降は、52キロでの騎乗はなくなり、先週が半年ぶりの52キロでの騎乗でした。ただ、ダービーが終わってクラス替えが行われると、軽い斤量で騎乗しないといけない場面も増えてきます。
もちろん、それに向けて体を絞っているのかもしれないですが、すぐのアジャストするのも大変そう。なので、騎乗内容だけではなく、斤量も予想の参考にすべきかもしれません。
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樋野竜司
1973年生まれ。「競馬最強の法則」02年11月号巻頭特集「TVパドック馬券術」でデビュー。
斬新な馬券術を次々に発表している人気競馬ライター。いち早く騎手の「政治力」に着目し、馬券術にまで洗練させた話題作「政治騎手(㏍ベストセラーズ刊)」で競馬サークルに衝撃を与えている。
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樋野竜司
HINO RYUJI
1973年生まれ。「競馬最強の法則」02年11月号巻頭特集「TVパドック馬券術」でデビュー。
斬新な馬券術を次々に発表している人気競馬ライター。いち早く騎手の「政治力」に着目し、馬券術にまで洗練させた話題作「政治騎手(㏍ベストセラーズ刊)」で競馬サークルに衝撃を与えている。