先週で閉幕となった中京で9勝の固め打ちをした福永騎手。最終週の中京芝はかなり内目の馬場が悪く、馬場のどこを通るかによって明暗が分かれたのではないでしょうか。
興味深かったのは、騎手にそれぞれに戦略があるということ。それによって成績にも大きな差が出たのではないかと思うからです。
福永騎手はとにかく馬場のいいところを選んで乗っていた印象。多少のコースロスは覚悟のうえで、馬場の伸びそうなところを選んで乗っていました。
対照的だったのはルメール騎手。コーナーでは距離ロスしないよう徹底して内目を通ろうとしていました。M・デムーロ騎手と武豊騎手はレースの流れや、逃げている馬のコース取りによって、内を突いたり、外を回したり臨機応変に対応しようとしていました。
○先週の中京芝での成績
福永騎手【6.1.1.5】
ルメール騎手【1.3.1.7】
M・デムーロ騎手【2.0.1.5】
武豊騎手【0.0.0.8】
○うち1番人気騎乗時
福永騎手【1.1.1.0】
ルメール騎手【0.0.1.4】
M・デムーロ騎手【2.0.0.1】
武豊騎手【0.0.0.1】
次の中京があるのは半年後ですが、先週の成績を見ての通りで、内目の馬場が荒れてきた中京では福永騎手の戦略が正解のような気がします。次の機会まで覚えておきたいです。
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1973年生まれ。「競馬最強の法則」02年11月号巻頭特集「TVパドック馬券術」でデビュー。
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樋野竜司
HINO RYUJI
1973年生まれ。「競馬最強の法則」02年11月号巻頭特集「TVパドック馬券術」でデビュー。
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