今週から東京が開幕。メインがダートの根岸Sで、大きな話題になるレースは少なそうである。そんな中、関係者の一部で注目を浴びているのが、意外にも平場戦だという。それが日曜日に行われる3歳500万下の芝1800m戦。どうして下級条件の平場が話題になるのか。
「このレースは、最近出世レースとして注目が増しているんだ。一昨年の勝ち馬は後にダービー2着し、昨年の天皇賞・春を勝ったフェノーメノ。2着はプリンシパルSを勝ったスピルバーグで、3着はユニコーンSを勝ったストローハットだった。そして昨年は、勝ったカミノタサハラが直後に弥生賞を勝っている」(専門紙記者)
確かに上位が後に活躍をしているが、2年くらいなら偶然と言えなくもないが。
「クラシックを目指すような素質馬は、不利の少ない広いコースを使いたいけど、暮れから1月にかけてはラジオNIKKEI杯にホープフルS、京成杯、若駒S、福寿草特別、寒竹賞と、中距離のレースは内回りばかり。最近はディープインパクト産駒を中心に、外回りはいいけど内回りは苦手という素質馬が多いから、東京開幕のこのレースまで待っている期待馬が多いんだよ。狙い打ってのレースだからレベルも高くなるし、上位の馬は当然活躍が約束できるような強い馬ということになる」
ならば、今年も期待馬が出てくるのか。
「予定していた良血ダイワレジェンド(母がダイワスカーレット)、テスタメント(母が秋華賞勝ち馬ブラックエンブレム)がアクシデントで出られなくなってしまったが、それでも楽しみな馬はまだいるよ。
特にアドマイヤメテオは、ノーザンFで今世代の『隠し玉』と言われていた馬。デビューは年明けになってしまったが、ヤマノフェアリー(2戦目を楽勝)をねじ伏せて快勝。時計はシンザン記念と同じだから、相当な馬だよ。これを勝てば一躍クラシック候補だ。
そして池江厩舎のオリハルコン。追分Fの一番馬という評判の割には勝ち上がるのに手こずったが、ディープインパクト産駒は3歳になってどんどん成長するから、これまでのイメージを持っていると痛い目に合うかも。それくらいの変わり身を期待したい馬だ」
アドマイヤメテオ、オリハルコンともにPOGでも人気になった期待馬が、出世レースに出走予定。もちろん他にも素質馬の出走が予定されており、重要度は増すばかりだ。平場だからと軽く扱わず、レースはしっかり観戦。そして上位馬は後々まで覚えておきたい。
(美浦ライター:高木)
栗東在住ライター:鷲崎
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