スプリンターズSを2連覇したレッドファルクスを中心にまわっていたスプリント路線も、同馬が高松宮記念で8着と惨敗し混沌としてきた。
変わって短距離王に近い位置にいるのがファインニードルである。春は高松宮記念を勝っており、この秋のスプリンターズSを勝てば、現役ナンバー1スプリンターの評価を得ることになるだろう。その大目標に向け、セントウルSから始動する。
「昨年もセントウルSを勝っているが、直後のスプリンターズSでは大敗。今年はスプリンターズSが目標だから、セントウルSで勝負ってことはないだろう。実際1週前調教を見ると、全体時計こそ速いものの、終いはアップアップしていた。どうせ断然人気だから今回は軽視したいんだけど、さすがに相手に恵まれたかな…」(関西記者)
その相手だが、北九州記念から転戦してきた馬が目立つ。
「勝ち馬のアレスバローズは本番直行だが、2着以下の馬が結構出てきた。特に目立つのは2頭出しの森田厩舎。ダイメイプリンセス、ラブカンプーの2頭だね。ただ夏に2戦して上位に来るほど頑張っており、さすがに上積みはないだろう。両馬ともに平坦コースのほうが良さそうだし、あまり薦められないな(※ダイメイプリンセスは登録を見送りました)。
だからといって、4着以下にもコレといった馬がいないが、中ではダイアナヘイローの巻き返しはあってもいいかもしれない。函館SSは内で包まれて競馬になっていないし、北九州記念は55・5キロが他馬との比較で厳しかった。阪神コースは、阪急杯を勝つなど最近は3連勝しており、得意コースで逆襲に期待したい」
北九州記念から転戦してくる馬が多いことから、この組は他にも面白い馬がいそうなものだが…。
「それがいないんだよ。セントウルSより、北九州記念勝負の馬が多かったからな。それなら他のレースから来る馬を狙いたいが、こちらもピンと来る馬はいない。強いて挙げれば、ここよりメンバーの強い京王杯SCで少差だったラインスピリット。スタートが速くないので、前走の1000mは流れに乗れない競馬で5着。1200mに距離が延びるのはいいし、今回程度の重賞ならチャンスはある」(関西記者)
何とか穴馬を挙げてもらったが、記者の話からも、どうやらメンバーはかなり手薄のようだ。
スプリンターズSが目標のファインニードルだが、ここは相手に恵まれた。短距離王を目指すなら、今回のメンバーならしっかり完勝してもらいたいところである。
(栗東在住ライター:鷲崎)
栗東在住ライター:鷲崎
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