今週の東西2重賞は、ともにダービー馬&皐月賞馬のクラシックホースが出走する。オールカマーには、昨年のダービー馬レイデオロと皐月賞馬アルアイン、そして神戸新聞杯には、今年のダービー馬ワグネリアンと皐月賞馬エポカドーロが出走する。
神戸新聞杯に出走する2頭は、ダービーでもワンツーフィニッシュしており、なかなか強力。となると神戸新聞杯も、ワグネリアン、エポカドーロで堅いのか?
「2頭ともに順調だよ。ワグネリアンは、春当時はダービーこそ勝ったものの線の細さもあって、あまり凄みは感じられなかった。でも秋になって体も大きくなったイメージで、随分しっかりしてきたね。仕上がりも順調で、1週前調教ではダービー4着のエタリオウを追走して最後は先着。この秋の目標はもちろんGⅠ。だから前哨戦で勝負をかけるわけはないのだが、この馬の場合は、まだ菊花賞に行くのか天皇賞・秋に行くのか決めかねているところがある。神戸新聞杯で折り合い面をチェックすることになると思うのだが、そうなると叩き台レベルの仕上げでは参考にならなくなる。それにダービー馬として恥ずかしい競馬もできないから、ある程度仕上げてくると思うよ。
エポカドーロは藤原英厩舎なので、本番勝負度合が高く、まさに叩き台だろう。ただ1週前調教ではステファノスに先着と、馬自体はできあがってきている。夏を越して力強さも出てきて、成長も見られる。この馬も恥ずかしい競馬にはならないだろう」(関西記者)
こんな話を聞いてしまうと人気2頭で堅い気もするのだが、他馬の状況も聞いておこう。
「格的には、もう一頭のGⅠ馬タイムフライヤーとなるが、GⅠと言っても2歳戦(ホープフルS)だからな。この馬も調教は動いていて調子は良さそうだが、なにせ春の競馬の内容が良くなく、2歳時から大きく変わった感じがない。先生(松田国調教師)は、『この馬は晩成』と春に話していたけど、そんなイメージは感じられないな。
上昇度ならメイショウテッコン。白百合S、ラジオNIKKEI賞と連勝し、いい形で秋競馬を迎えた。ただ、どちらも相手に恵まれた面もある。京都新聞杯は5着に敗れており、一線級が集まった今回はどうか。
ならば京都新聞杯を勝ったステイフーリッシュのほうがいいかも。馬体が細くなった共同通信杯で大敗し休ませたのが良かったか、馬体増の京都新聞杯はあっさり勝利。ダービーは大敗したが、先に行けなかったからね。自分のペースで行ければ、京都新聞杯の再現は期待できる」(関西記者)
関西第3の馬としてステイフーリッシュが浮上してきた。
関東馬はゴーフォザサミットが目立つ程度だが、勝負になるのか。
「古馬相手の札幌記念は7着でしたが、2000mの小回りは合うイメージがなく、秋へ向けての調整のレースと考えていいでしょう。2400mは青葉賞で勝ち、ダービーで7着もワグネリアンと0・4秒差、エポカドーロとは0・3秒差です。一走叩いている分2頭より走れる態勢にはあると思いますし、血統面から伸びしろも多く、前哨戦のここは逆転があっても不思議ありません」(競馬専門視ライター)
先のことも考え、ある程度仕上げてきているワグネリアンで軸は不動に思えるが、簡単にエポカドーロとクラシックウイナー2頭で決まるとも思えない。ワグネリアン重視も、ステイフーリッシュ、ゴーフォザサミットの食い込みに期待したい。
(栗東在住ライター:鷲崎)
栗東在住ライター:鷲崎
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