先週は、GⅠのフェブラリーSでシンガリ人気のコパノリッキーが勝ったことに驚いた人も多かっただろうが、もう一つ衝撃だったのが福永騎手の騎乗停止処分。その騎乗停止期間が16日、つまり6日間分の開催に騎乗できないのである。今や押しも押されもせぬトップジョッキーである福永騎手が、どうしてこんなに重い処分を食らわなければならなかったのか?
覚えている人もいるだろうが、福永騎手は先月の中京で斜行により、騎乗停止。このときは、初めて馬券に関わる降着があったので、いつもより話題になった。あれから時間もたたないうちでのラフプレーということで、重い処分になったようだ。それにしても福永騎手の騎乗は、そんなにひどいものだったのか。問題の土曜日京都5レースを振り返ってみたい。
「福永騎手騎乗のアドマイヤシーマは、好位から抜け出そうとしたところで急に内によれてしまい、サウンズオブアース、ラディーアの進路を妨害してしまった。いつもは外に張りがちな馬らしいんだけど、今回に限っては内にヨレてしまった。ジョッキーも外は注意していたが、内にヨレるとは考えていなかったのかも。前回の騎乗停止からすぐだから、今回の裁定は仕方ないかな」
とは関西の専門誌記者。ただ、こんな見方もあるという。
「サウンズオブアースはかなり不利があったにもかかわらず、態勢を立て直してキッチリ差しきった。これは強かったね。と言っても、それは当たり前。この馬は実質1勝馬だから」
いったい、どういうことなのか?
「この馬はデビュー前から社台の隠し玉と言われていたほどの評判馬で、新馬でも注目されていた。そのときに騎乗していたのが福永騎手。レースでも楽な手応えで余裕をもって直線を向き、追い出されてどれだけ伸びるかと見ていたら、前が詰まって全然動けず何もしないままゴール。このとき、福永騎手が早めに抜け出していれば勝てたのに、余裕を持ちすぎて進路が無くなってしまった。そのためか2戦目から鞍上は乗り替わった。
そして今回、そのサウンズオブアースを福永騎手が妨害とは因縁めいている。彼の頭には、サウンズオブアースの能力は分かっているから、閉じ込めようという狙いがあったのかも」
あのときに勝たせてあげられなかった馬が、今回の件に大きく関わっていたとは。ちなみにサウンズオブアース、アドマイヤシーマの後ろは4馬身も離れていた。
「サウンズオブアースはもちろん、アドマイヤシーマも、血統から今後活躍は十分見込める」
と2頭への期待感は高い。福永騎手のせいで?注目度が増した、この2頭。よく覚えておこう。
(栗東在住ライター:鷲崎)
栗東在住ライター:鷲崎
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