阪急杯は、近走成績からダノンシャークが人気になりそうだ。昨年は重賞を2勝し、GⅠの安田記念、マイルCSでも3着。これらを含め馬券圏内を外したレースは一つもないのだから、高い評価は当然と言えよう。仕上がりのほうも、予定していた東京新聞杯を回避したが、中間の動きは良く、出走延期の影響は見られない。となると、ここも堅いのか。ただ、こんな不安を述べる記者もいる。
「1400mはスワンSで一度走っただけで5着に敗れている。年齢的にもズブくなってきているので、久々の1400m戦はどうだろう? 元は東京新聞杯を使いたかったように、本当はここが狙いじゃないからね」
マイルでも、中団で脚を溜め直線で脚を伸ばすというのが、この馬のパターン。久々に忙しい競馬を強いられて、自分の競馬ができるか。そこが鍵となりそうである。
ダノンシャークを破るとなると、やはり1400m向きのスピード馬ということになるだろうか。そこで名前がよく挙がるのはコパノリチャードだ。
「コースは違うが、京都で1400mのスワンSを逃げ切っているからね。前回は行けなかったのが敗因で、今回は間違いなく逃げる。1番枠を引いたので、もう引けない」(栗東記者)
同じく先行脚質で、GⅠNHKマイルCも勝っているカレンブラックヒルも気になるが、こちらは近走不振のスランプから脱却できていない。
「スランプの原因がどこにあるのか、厩舎でも掴めていないんじゃないか。前走大敗後リフレッシュ放牧に出したので、この効果がどこまであるか。まずは復活のキッカケを掴みたい」
フェブラリーSのコパノリッキーが、突然昨春の強い競馬を思い出して激走したが、カレンブラックヒルにも同様の変化を期待したいところである。
もしダノンシャークが強すぎて、先行勢を潰すくらいの競馬をしたら、浮上してきそうなのがラトルスネークだ。
「須貝調教師が強気だったように、デキはいい。1400mは白秋Sがとにかく強かった。あの内容から重賞でもやれると思ったが、差し馬に不利な馬場や展開になったり、外有利の馬場で1番枠を引いたりと、運に恵まれていない。少し流れが向けば、大逆転もあると思うのだが」(栗東TM)
打倒ダノンシャークは、逃げのコパノリチャード、差しのラトルスネーク。このあたりにチャンスありと見る。
(栗東在住ライター:鷲崎)
栗東在住ライター:鷲崎
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