3歳ダート路線のラストを飾るレパードステークス。
ただ3歳ダートのトップクラスは、交流GⅠのジャパンダートダービーを目標にしている馬が多く、GⅢのレパードステークスは一歩落ちたメンバー。
しかも8月という微妙な施行時期から波乱も目立ち、ここ3年は3連単が10万超。特に2年前は67万、3年前は80万を超える大波乱となっている。今年のメンバーも抜けた馬が不在で、波乱となりそうな雰囲気が漂うのだが……。
まずは有力馬を見ていきたい。
過去10年で5頭の勝ち馬を出しているジャパンダートダービー組。勝ち馬のダノンファラオは出走しないため、2着ダイメイコリーダが候補に挙がっていたのだが、直前になって回避が決定。こうなるとジャパンダートダービー5着のミヤジコクオウが浮上する。
「ジャパンダートダービーは5着に敗れたが、鞍上の話では、馬場(重馬場)が合わなかったという話。終始追い通しだったから、馬も走りにくかったのだろう。鳳雛ステークスはダイメコリーダに3馬身差をつける圧勝と強かったし、前走だけで見限れない」(関西担当記者)
2走前の鳳雛ステークスは、世代トップレベルを思わせる迫力のあるレース。ジャパンダートダービー4~6着の馬がレパードステークスで馬券に絡んでいるデータもあり、ミヤジコクオウはマークが必要のようだ。
また過去6年で3勝のユニコーンステークス組も怖い馬が並ぶ。
「カフェファラオが強すぎたユニコーンステークスですが、2着のデュードヴァンもしっかり自分の競馬に徹し2着を確保しました。その前までは3戦3勝。ダート初敗戦でも、評価を下げる必要はありません。
その後はジャパンダートダービーを回避し、レパードステークスへ。ジャパンダートダービーから臨戦する馬よりもフレッシュですし、勝負度合も高いと思いますよ。
それはユニコーンステークス3着のケンシンコウも同じ。前走の終いの脚から1F延長も大丈夫だと思います」(関東担当・競馬専門誌ライター)
2頭の比較では、前走を見る限りデュードヴァンのほうが上と見て良さそうだ。
格的には、重賞やオープン特別で好走経験のある先の3頭が優勢に見えるが、古馬との戦いに揉まれながら2勝クラスをクリアしたラインベック、ブランクチェック、ライトウォーリア、タイガーインディの4頭も楽しみな存在だ。
「4頭の中で一番のお薦めはラインベックですね。
前走の西脇特別は初めてのダートでしたが、まったく苦にせず余裕をもっての勝利。12冠ベイビー(父は7冠馬ディープインパクト、母は5冠馬のアパパネ)と話題になった馬ですが、この馬はダートも行けますね。
もともと芝でも、GⅠのホープフルステークスで4着。ホープフルステークスのメンバーは、勝ち馬がコントレイル(春二冠馬)、2着ヴェルトライゼンデ(ダービー3着)、3着ワーケア(弥生賞2着)、5着オーソリティ(青葉賞1着)、着外ガロアクリーク(スプリングステークス1着、皐月賞3着)と強豪揃い。ここで上位なのだから力はあるはず。芝では不本意な結果となりましたが、ダートならトップを目指せる資質があるかもしれませんよ」(データ解析班)
初ダートで勝ったラインベックに魅力は感じるが、血統から人気になりそうなイメージ。近年大波乱が続いている流れから、人気薄の馬を挙げていただきたいのだが。
「ジャパンダートダービーは、鳳雛ステークスで敗れた2頭ダノンファラオ(14着)、ダイメイコリーダ(2着)で決着。つまり鳳雛Sはかなりハイレベルだった可能性があります。となると、穴を狙うなら、同じ鳳雛S組から探すのがいいのではないでしょうか。
抽選対象の馬が多いので馬名を挙げるのは難しいですが、もし出られたら鳳雛S3着のバンクオブクラウズがいいのでは。ダイメイコリーダと頭差の3着ですし、インディアトロフィー4着で人気が落ちると思うので、馬券的に美味しいと思います」(データ班)
波乱傾向の強いレパードS。ジャパンダートダービーの結果から、穴馬券は鳳雛S組から探してみたい。
栗東在住ライター:鷲崎
WASHIZAKI
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