昨年は8万円台、3年前は20万馬券と近年は荒れ模様のアルゼンチン共和国杯。ハンデ重賞らしく馬券作戦は穴志向でいいのだろうか。
「過去10年(以降もデータは、過去10年を対象)で1番人気は複勝率50%と悪くないですね。2番人気の複勝率30%は物足りないですが、3番人気は複勝率90%、4番人気は連対率が50%と上位人気は上々の成績です。
逆に8番人気以下は91頭で、馬券圏内は2頭のみ。ハンデ戦だからといって、あまり大穴を狙うのはどうかと思います。」
ならば、あまり穴馬に拘らないほうがいいのか。ただ情報担当記者は、こんな話をしてくれた。
「アルゼンチン共和国杯の週は、ルメール、川田、戸崎騎手がアメリカ遠征(ブリーダーズC)で不在。特にルメール騎手は過去3年で2勝、戸崎騎手は過去10年で複勝率75%の好成績。この2人が不在は大きいよ。
今の競馬はジョッキーに合わせてローテーションを組むケースも多いので、アルゼンチン共和国杯も例年に比べると手薄なメンバー。波乱要素も例年以上に高いのではないか」
なるほど。そのあたりも念頭に入れ、推奨馬をいただこう。
「となれば数少ない有力騎手を確保した馬は有利。この状況で、マジックマンことモレイラ騎手を確保したゼッフィーロは大きなチャンスだね。アルゼンチン共和国杯と同コースの目黒記念では、最速上がりで4着に来ているし、前走のオールカマーも3着と好走。
重賞勝ちの実績が無いのでハンデもそこまで重くならないだろうし、鞍上+相手関係から、ここは勝っておきたいね」(情報担当記者)
波乱になりそうと言いながら、結局挙げてきたのは上位人気候補のゼッフィーロ。ただデータ班は気になる情報を持ってきた。
「ディープインパクト産駒は24頭出走で、馬券圏内は2着の1頭のみ。複勝率は4.2%しかありません」
ディープインパクト産駒は東京の長距離が合いそうなイメージだが、アルゼンチン共和国杯は苦戦しているようだ。
そのデータ班は、チャックネイトを挙げる。
「前走六社Sから臨戦の馬は8頭出走し、5頭が馬券圏内で複勝率50%以上。この秋の東京(取材時・10月28日時点)で13戦5勝、2着1回、3着2回(複勝率61.5%)と絶好調の堀厩舎所属という点も強味です」
レース解析班が推すのはマイネルウィルトスだ。
「長期休養明けを3戦して4、10、6着と着順は安定していないけど、勝ち馬からは全て0.5秒以内と大きく負けていませんし、前走も進路が取りにくい位置から、最後はよく伸びていました。
アルゼンチン共和国杯は一昨年に2着、目黒記念でも昨年2着に来ており、東京芝2500mは強いです」
それぞれ挙げていただいたが、波乱の可能性が例年以上に高そうなので、そろそろ穴馬も欲しい。
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栗東在住ライター:鷲崎
WASHIZAKI
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