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競馬コラム

競馬ウィキリークス

2014年09月17日(水)更新

復活ハクサンムーンがGⅠ制覇に大きく前進

 サマーシリーズの最終戦が東西で行われた先週。スプリントシリーズの最終戦となったセントウルSは、リトルゲルダが粘るハクサンムーンを捉え重賞2連勝を達成すると同時に、サマースプリントシリーズの逆転優勝となった。

「北九州記念同様内枠を引けたのが良かった。調教を見ても前走以上に良かったし、今が充実期だ。ただスプリンターズSよりもサマーシリーズに主眼を置いていたことは間違いなく、さすがに次もとなるときつい。2戦ともに1番枠を引いた幸運にも恵まれたし」(関西専門紙記者) 

 勝者以上に、本番に向けて評価を上げたのは、やはりこの馬だった。

「ハクサンムーンが蘇ったね。春は調子も悪く、高松宮記念では出遅れるなどチグハグな競馬だった。でも今回は、トレセンに戻ってきたときから陣営も『春とは違う』と言っていたくらいデキが良くなっていた。ただ鞍上が戸崎騎手に乗り替わり。気性の難しい馬だし、酒井騎手に合っていたから、この騎手変更がマイナスになるんじゃないかという不安はあったよ。でも馬は落ち着ていて走っていたし、ハイペースを先行して2着に粘れれば合格点。本番に向けて、いい叩き台になった」(記者)

 他の記者の意見では、「ハイペースだろうが積極的に逃げてしまったほうがいい」と声もあったが、全般的には好位で競馬ができるようになったことで、更に安定感が増したという意見が多かった。今年のスプリンターズSは新潟開催。馬場悪化も気になるが、平坦コースでやれることはハクサンムーンにとって、中山で行われるよりもチャンスは大きいかもしれない。

 サマーマイルシリーズの最終戦となった京成杯AHは、クラレントが関屋記念に続く2連勝でサマーシリーズ優勝を決めた。

「重い斤量に実績が無い、調教が悪い、土曜日の豪雨で馬場が荒れた…などなど不安要素がたくさんあって狙いにくい存在だったが、そんなことを言っている連中を嘲笑うような完勝。スローペースの瞬発力は相変わらず強い。ただ、これがGⅠになるとペースが違うからね。マイルCSよりも、この夏に勝負をかける形になったのは正解かもしれない」(専門誌記者)

 敗れた中で気になったのはサトノギャラントだ。

「馬というより、北村宏騎手だよな。直線でただ一頭最内を衝いたが、馬場を考えるとあれは失敗だよ。中京2歳Sで人気で敗れたペガサスボスなど、同じようなケースが何度か見受けられる。腕達者ではあるが、内を衝いて突っかかるシーンも良く見るので、結構買うのが怖いところもある」(関東専門紙記者)

 サトノギャラントが外差しにまわっていたらどうなったか。馬券を買っていたファンには悔しい結果となったのかもしれない。

 重賞は2つだったが、前日には秋華賞トライアルの紫苑Sが行われ、レーヴデトワールが差し切った。

「松田博厩舎はエースのハープスターが海外遠征。代わりにフローラS勝ち馬のサングレアルが秋華賞を担うと思ったが、更にもう一頭出してくるのだから、さすが牝馬ナンバー1厩舎。前脚のカキコミが強いので、このレースのような重い馬場は向く。瞬発力で決着したら厳しいが、馬場が重くなれば秋華賞は有力だ。

 逆に2着のショウナンパンドラは、突然の豪雨による馬場悪化に泣かされた。その前走も重馬場で勝ったが、本来は良馬場のほうがいい馬。この馬が出ると、なぜか馬場悪化が多く、春はこれに悩まされた。しかし今はこうした馬場でも好結果を残せるくらいに馬が成長している。秋華賞は良馬場なら期待できる」(専門誌記者)

 レーヴデトワールは、兄姉がレーヴディソール、アプレザンレーヴなど5頭すべてがオープン馬という超良血馬。同じ松田博厩舎のハープスター、サングレアルとともに「松田博牝馬3羽ガラス」と言われていたが、デビュー前に一番評判が高かったのがレーヴデトワールだったのだ。競馬では一番遅れていたが、ここへ来て上昇開始。秋華賞はハープスターがいなくても、サンングレアル、レーヴデトワールの松田博勢が台風の目となりそうだ。

 2歳馬にも触れておきたい。好メンバーが揃った日曜の阪神マイルの新馬戦。1番人気に推されたサトノフラムが、残り1Fを持ったままで流す楽勝を演じた。2歳戦に詳しい記者の話だ。

「レース内容はパーフェクトと言っていいもので、器用さも感じさせる。また安田厩舎からA級スピード馬が生まれた」

 2着のフィドゥーシアも高評価だ。

「最後は何とか2着を確保した形だが、サトノフラムを負かしに行った内容で、この2着も高く評価。胴長に見えるけど、血統からはダートのマイル以下が合っていそう。芝だと天井がありそうだが、ダートならかなりのところまで行けそう」

 そして、先々まで注目と話すのが、この馬だ。

「驚いたのはジェネラルゴシップ。社台F屈指の評判馬で注目度も高かったが、調教の動きが鈍く、レースでも馬群から離れた後方2番手。惨敗覚悟の状況だったが、直線に向いて残り1Fあたりからようやく点火すると4着まで押し上げた。阪神で上がり3F33秒1は優秀だし、変わり身の余地を残した仕上がり過程を考えると、この先が非常に楽しみになって来た」

 今年は、この新馬戦が「伝説新馬」となるのか。3頭はもちろん、それ以外の出走馬の行方も追ってみたい。

(栗東在住ライター:鷲崎)


栗東在住ライター:鷲崎

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