フランス遠征でハープスターが不在となる3歳牝馬戦線だが、そのハープスターをGⅠの舞台で破ったヌーヴォレコルト、レッドリヴェールが健在だけに手薄な感は全くない。
この2頭に、良血サングレアルが出走するローズSは、本番の秋華賞の前哨戦としてはもったいない顔ぶれだ。だが懸念材料もある。それが多くの牝馬に見られる馬体の維持。ヌーヴォレコルトは大丈夫だが、レッドリヴェールはダービーで馬体重が8キロ減り410キロ、サングレアルはオークスで14キロ減り400キロと、どちらもデビュー以来最低の馬体重を記録し、掲示板にも載れずに敗れている。
有力馬だけに、この2頭の馬体がどこまで変わったか確認せねばなるまい。このあたりを栗東の記者に聞いてみた。
「レッドリヴェールは多少増えている感じだが、春に比べ大幅に増えたって印象は無いね。でも、この馬は阪神JFも休養明けなのに8キロ減って不安視されたが、それでハープスター破っており、あまり気にしなくてもいい。さすがにダービー時同様410キロは困るが、阪神JFや桜花賞のときのように、420キロ前後あれば大丈夫だろう。
仕上がりのほうは、先週見た感じでは良化途上だったが、今週は馬なりで51秒6。上がりが13秒6かかっているが、これは持ったままなので心配しなくていい。ここへ来ての変わり身は大きく、走れる状態になってきたよ。
難しいのはサングレアル。この馬は2歳時に牧場で450キロあったらしいが、入厩して調教を積んだら、新馬戦では420キロまで減少。フローラSを勝った時は414キロで、オークスでは更に減って400キロになってしまった。
その後牧場で休養して再度450キロ以上まで回復。3歳になって馬体もパンとしてきたと思ったが、入厩して調教を進めたら、また減ってきたようだ。こんな状況だから仕上りもうまく行かないのか、今週は2歳馬に遅れてしまった。元々CWでは動かないというが、これはガッカリだね。フローラS前も、これに似た状況で勝ったので駄目とは言わないが、期待した成長は感じられない」
上位人気になる2頭が馬体に不安を持っており、秋初戦どのような変化があるか注目していたが、どちらも大きく変わった感はない。ただ調教は、レッドリヴェールが動き良好だったの対し、サングレアルは平凡な動きと、2頭で明暗分かれた。
あとはレース当日の馬体重がどうなのか。更に見た目はどうなのか。ローズSの馬券購入は、この2頭をパドックで確認した後にしたほうがいいだろう。
(栗東在住ライター:鷲崎)
栗東在住ライター:鷲崎
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