先週のローズS、セントライト記念がともに人気馬が勝ち、今週の神戸新聞杯もワンアンドオンリー、サトノアラジンと軸が堅そうな馬がいる3歳重賞とは違い、古馬のオールカマーは上位拮抗で多くの陣営が勝ち負けを意識するほど混戦模様。しかもカレンブラックヒルのような事情の馬もおり、難解の色を深めている。
「カレンブラックヒルが2200mのオールカマーに出るとは驚いたよ。2000mの天皇賞で5着に入ってるから駄目とは思わないが、マイルが主戦場というイメージが強いからな。
陣営は、『逃げられた時のほうが成績がいいのだが、最近はなかなか楽に先手が取れない。せっつかれるマイルよりも、確実に先手が取れるし、かからないので中距離のほうがいいのでは』というような狙いがあるらしい。競馬ってそんな単純なものなのかな。馬券を買うなら今回しかないけど」(栗東記者)
とトレセンでも半信半疑といった感じのようだ。
距離延長が微妙なカレンブラックヒルに比べ、マイルから2200mへの距離延長で巻き返しが期待できるのがラキシスだ。
「ヴィクトリアマイルは距離に戸惑ったのが大きく、あれは参考外。あの後は休養で、ここから復帰は予定通り。今週の併せ馬で遅れたので一部では仕上りを不安視する声もあるが、あれは大きく追走したもので問題なし。中距離ではデスペラードやトーセンラー、マーティンボロと好勝負した馬で、この相手なら勝ち負けになる」(関西記者)
ハンデの面でプラスが大きいのは次の2頭だ。
「ダートを走ったり芝を走ったりと徹底していないところは嫌なムスカテールだが、今回は一番合っている長めの距離の左回りで、しかもハンデが56キロはいい材料。この馬に合う東京戦では57・5キロを背負わされていたからね。最近で一番走れる条件が揃ったここは久々にチャンスだ。
マイネルラクリマもローカルの重賞を走ることが多いせいか、最近は58キロを背負うことが増えていたから、56キロになるのは有利。この斤量では中山記念で、勝ち馬ジャスタウェイからは離されたが2着馬と同タイムの4着だし、あのときより相手が楽になったのもいい」(専門紙記者)
能力的に似たメンバーで混戦模様なら、条件が大きくプラスする馬を買うのが得策。名前が挙がったムスカテール、マイネルラクリマ、ラキシスは好転する条件が特に大きい馬。過剰な人気にもならないようなので、ここは狙い目ではないだろうか。
(栗東在住ライター:鷲崎)
栗東在住ライター:鷲崎
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