今週は日曜日の菊花賞がメインだが、土曜日だって負けていない。こちらはマイルCSを目指す富士Sが行われる。古馬に3歳馬が混ざる新旧対決で、なかなか面白いメンバー構成だ。
1番人気に推されそうなのはダノンシャーク。昨年の富士S覇者で、GⅠでも安田記念、マイルCS3着と実績がある。前走の関屋記念は58キロを背負いながら2着。今回は57キロになることもあり、人気になるのは当然だろう。
「力通り走れば勝てるけど、目標は次のマイルCS。大崩れはないにしても、隙はあるはず」(関西専門紙記者)と仕上りは必ずしも100%では無いので、他馬にもチャンスはありそうだ。そこで東西関係者に話を聞くと、どうやら3歳馬の評判がいいようだ。
「キンズオブザサンは、父がチチカステナンゴなのでNHKマイルCに出た時はスピードが足りないと思ったら、今まで見られなかったような瞬発力で2着。イメージを一変させたね。京成杯AHを叩いて良くなってるし、NHKマイルCと同じ舞台なら好勝負だろう。
ステファノスは菊花賞で面白いと見ていたから、マイルに回ってくるとは思わなかった。でも藤原英調教師は、どこが勝負になるかを見極めるのがうまいし、今回のような疑問視されるような時こそ勝負をかけてくる。トーセンラーがマイルCSを勝った時だって『まさか』だったから、今度も同じようなことはある」(関西記者)
ここが勝負というときの藤原英厩舎は、どの厩舎よりも信頼性が高いので、今回は不気味な存在だ。
関東からはロサギガンティア、クラリティシチーの評判がいい。
「ロサギガンティアのNHKマイルCは4着に終わったが、断然内有利の馬場を、大外をまわって強襲。あれで勝馬からコンマ1秒差だから、内容は一番だったよ。毎日王冠も同じような負け方だったで乗り方は問われるが、能力そのものはここで勝てるだけのものはある。
クラリティシチーは差す競馬しかできなかったが、キャリアを積んで前で競馬ができるようになってきた。セントライト記念は距離が長く積極策が逆にマイナスになったが、マイルの今回はある程度前へ行っても大丈夫。終いの脚には定評があるから、東京マイルはベストでは」(雑誌記者)
菊花賞は当然だが、古馬混合戦の富士Sも、主役は3歳馬となりそうである。
(美浦ライター:高木)
栗東在住ライター:鷲崎
WASHIZAKI
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