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競馬コラム

競馬ウィキリークス

2014年10月29日(水)更新

波乱の連続だった菊花賞

 今年の菊花賞は波乱の連続だった。まず金曜日の夜間発売。ここでトーホウジャッカルに単勝200万の大量購入があり、まさかの1番人気。最終的にはワンアンドオンリーが一番人気になったものの、「この大量買いは裏がある」、「ヒシミラクルおじさんだ」などなど、いろいろな憶測を生んだ。

 こうした噂の出る馬はだいたいにおいていい結果は生まれないのだが、今回は別。直線入り口で早々と抜け出すと、サウンズオブアースとの一騎打ちを制し見事に優勝。ワンアンドオンリーがダービーを勝った日にようやくデビューし、その時も10着。そんな馬が、その年の菊花賞を制するなど、誰も思うわけがあるまい。しかも勝ちタイムは、ソングオブウインドのレコード3分2秒7を遥かに更新する3分1秒0。申し訳ないが、今年のメンバーで、こんな時計が出るとは全く予想できなかった。これも波乱の一つだ。

 そして波乱の最大の元凶はワンアンドオンリー。本格化してからは、負けても脚は見せていたが、今回は見せ場すらない惨敗。いったいどうしたというのか。

「調教の動きが前走以上という声をたくさん聞いたが、口向きも悪いし、これでいいのかなって感じだった。当日もテンションが高く、レースでは外枠が響き前に壁をつくれず、いたずらにスタミナを浪費してしまった。でも、うまくレースを運べてもどうだったのだろう。前走つくっていないと言われながらマイナス体重で出走し、最後は負けたと思ったところから、底力で差し返して1着。その反動が出たんじゃないかな。

 じゃあ、そのときに少差のトーホウジャッカルとサウンズオブアースはどうして1、2着来れたんだという話になるが、実際サウンズオブアースも前走後はヘロヘロになって、本番に出られないんじゃないかって話も出ていたほど。それだけ神戸新聞杯は厳しかった。サウンズオブアースはそこからV字回復したが、ワンアンドオンリーは見えない疲れがあったのかも。

 トーホウジャッカルは、そんな疲れもなく順調に菊花賞を迎えた。その前走は直線で2度に渡って前が塞がり、脚を余しての3着。不利が無ければ勝っていたという見方が多いけど、逆に脚を余す結果が、本番へ向けて良かったのだろう。

 腸炎で一時は生死を彷徨ったなんて話を聞いたけど、そこからここまで伸びてくるのだから、心身ともに強い。これが天井とは思えないし、ステイヤーってタイプでもないから、来年も幅広い活躍を期待していいんじゃないか」(関西専門紙記者)

 波乱というか、個人的に波乱状態になっている記者がいた。

「あの裁定は無いよ。直線で菱田の乗ったタガノグランパが、サトノアラジンに一度ならず二度も斜行で邪魔してきた。特に2度目は、サトノアラジン騎乗の浜中が立ち上がるほどだから、あれはヒドイ。あの不利が無ければ、間違いなく3着あった。おかしいと思う人はJRAのビデオを見てほしい。菱田の騎乗停止は当然として、どうしてタガノグランパは降着にならないのか。絶対に不利が無ければサトノアラジンが先着したって」

 サトノアラジンが3着なら馬券的中だったようだ。だから贔屓目もあるのかと思ったが、JRAのビデオを見ると、彼の話に納得する面もある。相変わらず裁定に関しては問題が多い。

 いろいろな波乱があった菊花賞だが、勝ったトーホウジャッカルは能力が高いだけでなく、ドラマチックな背景もあり、今後も注目を浴びていくことだろう。
 
(栗東在住ライター:鷲崎)


栗東在住ライター:鷲崎

WASHIZAKI

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