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競馬コラム

競馬ウィキリークス

2014年11月06日(木)更新

主役無き2歳牝馬戦線

 レコード決着で評価の高い新潟2歳Sのハナ差2着馬アヴニールマルシェ、札幌2歳Sを鮮やかに差し切ったブライトエンブレム、紫菊賞で強烈な瞬発力を披露したティルナノーグなど、牡馬戦線は牧場の頃から高い評判になっていた馬がデビュー後も期待通りの走りを披露し、来年のクラシックへ向けて陣容が整いつつある。

 これに比べると牝馬は少し遅れた形だったが、それもアルテミスSで整うと見られていた。新馬を圧勝したシャルール、アールブリュット、不利を覆して新馬を勝ったステラスターライト、ダノンメジャー、ペガサスボスら強豪牡馬陣と好勝負したシングウィズジョイ、ダンスインザムードの仔フローレスダンサーなどなど社台グループ出身の良血牝馬が、将来を期待できる内容のレースを見せながら、ここへ歩を進めてきた。

 しかし、まさかの結果となった。1着ココロノアイ、2着レッツゴードンキ、3着トーセンラークと、3着以内に社台グループの馬が一頭も入らない波乱となった。

「短距離戦では社台以外の馬で上位が決まることもあるが、アルテミスSのような東京のマイル重賞は社台の期待馬がズラリと出てくるので、このような結果は珍しい。シャルール、アールブリュットなどローテーションに不利があった馬もいるが、シングウィズジョイとかテンダリーヴォイスは、キャリアもある割には案外だった。今年の社台牝馬こんなものなのか?」(関西専門紙記者)

 今年のアルテミスSは多くの関係者が好メンバーと評価し、来年のクラシックへ直結するといった話もあったほど。ならば社台軍団を倒した今年のアルテミスS上位馬は、来年の主役候補となるのか。

「ココロノアイは折り合いを欠いての勝利で着差以上に強かったけど、この先あんなにコントロールが効かないと、安定して走れないんじゃないかな。レッツゴードンキ、トーセンラークは逆に安定感はあるが、この先どれだけ伸びしろがあるか。そのあたりは少々物足りないような気がするのだが。

 それなら4着のフローレスダンサーのほうが面白い。デビュー戦に比べるとレース内容が格段に上がっているし、何と言っても厩舎が牝馬のマツパク(松田博厩舎)。父がハービンジャー、母がダンスインンザムードという血統もクラシックでは魅力だ」(雑誌記者)

 期待のアルテミスSから楽しみなのが4着馬程度なんて話を聞くと、来年の牝馬クラシック戦線が心配になってしまうのだが。

「結局、盛り上がるかどうかは社台の期待馬にかかっている。特にノーザンFは、数々の名牝を輩出してきた日下厩舎の馬がアルテミスSに出てないからね。日下厩舎出身の馬はカービングパス(父ハービンジャー、母ハッピーパス)、トーセンビクトリー(キングカメハメハ×トゥザヴィクトリー)がすでにデビューし、高い資質を見せている。そして今週京都でデビューするタッチングスピーチ(父ディープインパクト、母リッスン)が真打と言われている。この3頭がクラシック戦線に乗ってくれば、形ができてくると思うよ」

 とは2歳戦に詳しい記者。ただタッチングスピーチには不安な噂も。

「調教を見たけど、時計も大したことがないし、走る雰囲気も現状は見られない。厩舎も期待はしているようだが、絶対って自信も感じられなかった。本当にノーザンFの評判馬なの?」

 と栗東の関係者も首を傾げていた。ノーザンF一番馬と言われたタッチングスピーチがどのようなデビューを果たすのか。今週の新馬戦が注目だ。

 また先週の京都芝1800mの新馬戦で11秒0-11秒0の高速ラップのレースを豪快に差し切った良血ロカ(母はディープインパクト、ブラックタイドの半妹)が一気に評価を高めている。この馬がトップに伸し上がるのか。来年の牝馬クラシックへの道は混沌としたままである。

(栗東在住ライター:鷲崎)

栗東在住ライター:鷲崎

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