「たぶんあの馬は本気やで」
こう話すのは栗東の某調教助手。あの馬というのは小倉記念に出走するマイネルラクリマのことである。
同馬はサマー2000シリーズ初戦の七夕賞を快勝。今回はシリーズ2勝目を目指して、トップハンデの58キロで小倉記念に出走する。もっとも同馬は今年の京都金杯にも優勝しており重賞2勝、前走のハンデが57キロだったことを考えるとこのハンデは妥当なものである。
だが同馬は関東馬。美浦から小倉への輸送は丸一日かかるとあって、先週日曜日にあらかじめ小倉競馬場に入厩。今週は小倉で追い切りが行われた。
ここで注目すべきは時系列。同馬は日曜日に小倉に入厩し、翌月曜日に58キロのハンデが決定したのである。すなわちハンデ発表の前に輸送をしていたのである。
「つまり少々ハンデが重くても、勝ち負けできると踏んで輸送したんやろ。北海道と違って、輸送してからハンデが重たいから出ませんというわけにはいかんから。これは凄い本気度やで」
言われてみればそうである。このあとサマー2000シリーズは札幌記念、新潟記念と組まれており、ここで無理をする必要はない。と考えると、同馬はよほど自信があるということになるが、どうなのだろうか。
(美浦ライター:高木)
栗東在住ライター:鷲崎
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