先週の函館開催はあいにくの雨にたたられた上に、長期開催ということで17年振りのCコースで行なわれた。この2つの要素は思ったよりも大きく、今週の芝コースは大半のレースで逃げ馬ばかりが活躍。差してくる馬でも外を回した馬はダメだった。
「日曜日の9レースでユタカ(武豊騎手)が『ネコまっしぐら』って冗談をいっていたネコタイショウが勝ったレースはひどかったね。ネコタイショウは確かに1番枠を引いた逃げ馬だったけど、スタートしてからの直線ではいけるほどでもない勢いだった。むしろ、外のヘレナモルフォやキワミの方が勢いから考えていれば逃げてもおかしくはなかった。見てみなよ、黛なんて最初の直線でチラチラ内ばかり見ているから」
とはとある調教師。いや、何も黛騎手を批判しているのではなく、騎手界全般にみられる消極的姿勢に疑問を呈しているのだ。
「天気が悪くなるのは週中から分かっていたけど、今年の函館は馬房の関係もあり、使えるレースに使えるわけじゃない。しかも、遠征は金がかかっているんだよ。ネコタイショウが最高のスタートを切って、これなら仕方がないという逃げだったわけじゃない。結果を考えれば一緒だったかも知れない。しかし、行けばしぶといことが分かっている馬を易々と譲るのは良くない!」と指摘する。
武豊騎手などの大ベテランが逃げ馬に乗っていれば気を遣うのは仕方がないだろう。ただ、とある調教師が指摘するように、敢闘精神すらないのは問題なのは確か。あの馬場状態では逃げ馬が逃げなければ結果はおのずとしれているはず。誰もが納得する騎乗というのは難しいのは確かだが、少なくともヤル気程度は見せて欲しいものだ。
(馬産地ライター:青木)
栗東在住ライター:鷲崎
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