来週からはいよいよ秋の中山、阪神開催が始まる。それと同時に3歳未勝利戦もスーパー未勝利戦となり、一部の馬しか出走できなくなる。そこで今週は3場とも未勝利戦を中心に出馬が殺到。そのため、木曜日発表の伝馬が一部遅れてしまうということもあった。
「どこも必死だからね。夏にセールがあった際、満足に馬を買ってもらえなかったところはもう1頭でもマグレでもいいから勝ち上がって欲しいという状況。少しでも戦力となる馬がいないと、秋から来年の春先に2歳馬が入ってくるまで、馬がいなくなってしまうからね。この時期はリーディング上位や中堅厩舎から転厩になった馬も増える」という。
ただし、転厩といっても下位厩舎に行く馬のレベルは高くはない。
「社台グループのひと口クラブの馬も転厩が多くなってきたけど、関東の若手や開業してから日の浅い厩舎にばかり預託する。リーディング下位の大ベテランがやっているところには残念ながら馬は回らないのが現状だよ」
関東下位には馬房数割れを起こしている60歳以上の厩舎も少なくない。そういったところは、馬主に頼みこみ見込みの少ない地方馬を転入しているのが現状だ。
「高知でも勝てないような馬を入れているところもあるからね。そうなってくるともう時間の問題かも。勝利数が少なくても腕を買われて馬房数がそれなりにあるところは、出走回数が多いなど馬主に損をさせていないところもあるけど、大半はお情けで預託してもらっているような状況。ただ、そういった厩舎の馬が一発あるのが夏競馬だから、未勝利戦ともども馬券的には見逃せないね」
今週は天気も不安視されており、穴狙いに徹するのがいいのかも知れない。
(美浦ライター:高木)
栗東在住ライター:鷲崎
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