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競馬コラム

競馬ウィキリークス

2015年05月19日(火)更新

ハイペースに幻惑されたヴィクトリアマイル人気馬

3連単が2000万円と宝くじのような高配当となり、新聞の社会面にも採り上げられたヴィクトリアマイル。波乱の主役となったのは、最低人気ながら大外枠から逃げて3着に残ったミナレットだ。ここ最近は、桜花賞やNHKマイルCなどGⅠのマイル戦はスローに流れており、人気薄が粘ったことに今回もスローだったように思えるが、ミナレットの前半1000mラップは56秒9のハイペース。この流れなら差し馬勢が届きそうなものだが、人気のヌーヴォレコルトをはじめ、ディアデラマドレ、ショウナンパンドラらは馬券圏内にも入れなかった。

「ディアデラマドレの藤岡康騎手は『もっと前が流れてくれれば』って言っていたけど、レースそのものは流れてたんだよね。まあミナレットの後ろは離れていたから、後続馬群はいつものスローペースだったのだろうが、勝ち時計の1分31秒台はスローペースで走っていたら出せないから、後続が届くわけがない。

難しかったのは、日曜日になって上がりが速くなったこと。金曜日に雨が降ったせいか、土曜日は勝ち馬の上がり3Fを見ると、京王杯以外のレースは34秒台ばかり。

それが日曜日になると、5レースではデビュー戦だったレアリスタが33秒5の上がりで快勝。以後のレースも勝ち馬は33秒台だった。もちろん日曜日の勝ち馬がたまたま瞬発力に優れていたり、ペースが遅かったりというのもあるかもしれないが、ここまで偏っていると、やはり土日で上がり時計の出方がかなり違っていたんじゃないか。

だからヴィクトリアマイルも、土曜日の馬場であれだけ飛ばしたら、前と後ろが入れ替わるようなレースになったかもしれないが、日曜日の馬場だとある程度速くても前が止まらない。ディアデラマドレは32秒台の脚を使っても掲示板に載れないのだから、差し馬には厳しい馬場だったのだろう」(関東記者)

確かに日曜日は上がりの速い競馬は多かったが、10レースまでは結構差しが決まっていた。こうした結果がジョッキーを幻惑させたのだろうか。

「GⅠに限らず、最近はペースが遅いレースが多く、馬もじっくり脚を溜める競馬に慣れ過ぎている。突然ペースが速くなり、いつもより早く動かされて、戸惑った馬も多かったんじゃないか。だから1200m戦で速いペースに慣れているストレイトガールや、自分で競馬をつくれるケイアイエレガント、ミナレットら先行馬が上位に入ったのでは」(専門誌記者)

1日で変わった馬場の性格、そして最近では珍しい大逃げ。これらが大波乱の要因になったのだろう。

「とはいえ、こうしたレースは今後もなかなか起きない。今回の結果は、これからのレースへ向けて、あまり参考にならないかも」

次に狙うべきは、上位に入った馬よりも、適性が合わずに敗れた馬となりそうである。

(美浦ライター:高木)

栗東在住ライター:鷲崎

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