GⅠシーズンが始まり益々盛り上がっているが、その裏で行われるローカル開催も忘れてはならない。
「GⅠもいいが、馬券で儲けるなら一番面白いのが裏のローカル開催。なにせアンチャン(若手)騎手ばかりだから、展開が目茶苦茶。中央開催はリーディング上位のベテラン騎手が幅を利かせ、若手が道中で競りかけたり、まくったりしたら後で説教が待っている。でもローカルはうるさい先輩がいないから、やりたい放題。だから乱ペースになりがちだし、突然よれたり、前が塞がれるなど危ないことが普通に起きる。だから、あるベテランジョッキーが、『裏のローカルは何が起きるか分からないから怖い。もう行きたくない」と嘆いていたよ。こんなことがレースで行われているから、まともな競馬にならない。これなら大穴馬券が頻発したって当然さ」(裏開催担当の記者)
荒れると聞くとこちらも本腰を入れて馬券を買いたいが、いくら穴が出ると言っても、どの馬を買えばいいのか分からないのでは意味がない。裏のローカルで買える馬は、どんな馬になるのか。今回は間もなく始まる新潟をメインに探してみたい。
「単純に、そのコースで結果を出している馬を狙えばいいんだよ。新潟は、同時期に同じ左回りの東京と、平坦の京都がある。なのに、わざわざ新潟に持ってくるということは、左回り+平坦と条件が揃わないと厳しい馬と言うことになる。そんな馬は過去も新潟で集中して勝負をかけているはずだから、まずは新潟の実績を調べること。これは競馬新聞に載っているから、成績のいい馬は赤線でも引っ張っておいたほうがいいよ」
それでは人、つまり厩舎、騎手は誰を狙えばいいのか。
「それも過去成績を見れば分かる。失礼だが、中央開催で勝負をかけても勝てない厩舎、騎手は、裏開催は稼ぎ時。特に若手騎手は馬を集めるチャンスだからね。中でも狙い目は減量騎手。裏開催があるときは、中央開催に減量騎手が少なくなる。そのため、減量騎手を乗せたい陣営は、自然にローカル開催へ馬を持っていくことになる。そういう馬って結構多いから、早い段階で減量騎手の取り合いになるんだよ。だから減量騎手が乗っている馬は、早くからローカル開催を狙っていた馬という勝負パターンが多いんだ。これは覚えておいたほうがいいよ」
厩舎では、結構関西勢が健闘しているようだ。
「本開催(夏の新潟)は、関東勢のほうが成績がいいけど、裏開催のときは関西勢も健闘している。栗東から新潟って、高速に乗ってしまえば、それほど遠くないからね。夏は小倉があるから行かないけど、秋は新潟遠征って厩舎も多くなる。特に森厩舎や矢作厩舎は勝ち数も多いし、穴っぽいところでは羽月厩舎が、裏の新潟でよく激走している。
騎手とのコンビで見ると、矢作厩舎は、川須騎手を乗せると7戦3勝で2着1回(以降、成績は全て過去3年、裏の新潟開催のもの)。勝ったのは3、4、5番人気で、2着は10番人気の馬と、馬券的妙味はかなり高い。他にも、浅見厩舎なら田中健騎手で6戦3勝、昆厩舎は松田騎手、岡田厩舎は菱田騎手騎乗時が好結果を残している」(関西記者)
関西勢の話ばかりになってしまったが、関東勢はどうだろうか。
「ジョッキーでは吉田隼人騎手がダントツ。かつての中舘騎手のように、裏開催の主役は吉田隼人騎手といった雰囲気ができつつある。特に昔からローカル開催で勝負をかけている和田正道厩舎は、吉田隼人騎手が騎乗すると成績が跳ね上がる。これは間違いなく勝負だろう。
他では丸田騎手が目立っている。特に宗像厩舎の馬に騎乗時は8戦4勝だから、ここも勝負パターンだ。調教師では菊沢厩舎もよく穴を開けるので要注意。でも全体的に率が高いのは、やはり関西勢かな」(美浦記者)
最後にまとめておこう。狙い目は、新潟で好結果を残している馬。ジョッキーなら、先に名前を挙げた騎手と、減量騎手。厩舎は関西勢優勢に考え、こちらも先に名前を挙げた厩舎。特に勝負パターンの厩舎とジョッキーのコンビは要注目だ。
栗東在住ライター:鷲崎
WASHIZAKI
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