今年の桜花賞はメジャーエンブレムの1強ムードだ。阪神JFを勝って世代ナンバー1の地位を築いたが、続くクイーンCで破格の時計をマークし5馬身差の大楽勝。これで他との差が更に開いた感がある。
ただ昨年も無敗のルージュバックが断然人気に推されながら9着の大惨敗。メジャーエンブレムも弱点があるのではないか。
「メジャーエンブレムが差し馬だったら、昨年のルージュバックのように揉まれて戦意喪失したり、不利があったりと危ない材料も出てくる。ただ先行馬だし、自分で競馬をつくれるから不利なペースにもなりにくい。だからルージュバックより、ずっと安全な人気馬だよ。前走あれだけ強い競馬をしたので反動が怖かったが、レース間隔が開いていたので十分休みも取れたし、1週前の追い切りでもウッドで64秒台と凄い時計をマークして元気いっぱい。能力が高い、不利も少ない、体調もいい、そして鞍上がルメールと、ここまで好材料が揃ったら、ちょっと負ける理由が分からない」(関西競馬記者)
他の関係者の話も同じようなもので、メジャーエンブレムをはずした馬券を買うのは難しい。それでは相手に面白馬はいないのか。実はこちらもチューリップ賞上位2頭の評価が高い。
「シンハライトは、前走それなりに仕上げていたので上積みは少ないものの、いい意味で変わらず本番を迎える。兄姉3頭がオープン馬と血統もGⅠに相応しいし、一戦毎に内容はアップ。ゲートが少々不安があるものの、他に問題はない。
ジュエラーは、デビューから3戦全てで最速上がりをマーク。シンザン記念では4コーナー16番手から追い込んで2着に来た脚があり、多頭数では大きな武器になる。
チューリップ賞はメジャーエンブレム以外の3歳牝馬の上位が揃い、そこで他馬に差をつけて一騎打ちをしたこの2頭は、かなりハイレベル。どちらかが2着に入る可能性は非常に高い」(栗東トレセン関係者)
このような意見も、これまた多い。やはり今年の桜花賞は堅いのか。
「メジャーエンブレムが先に行く以上、レースが引き締まってレベルも上がるから、力の足りない馬が台頭することは難しいですね。
それでも穴馬を探すなら、まずはレッドアヴァンセでしょう。エルフィンSは内有利な馬場で、しかもスローペース。この状況で、後方から大外をぶんまわって差し切った脚は素晴らしいものでした。そこから真っ直ぐ桜花賞に来れば人気でしたが、チューリップ賞を使い、大幅に馬体が減って大敗してしまいました。
ただ、この大敗のおかげでに人気は激減。能力はシンハライトに負けないものがあると思うので、馬体が戻れば狙い目も出てきます。
そしてデンコウアンジュ。気性難のためレースは安定していませんが、嵌ればアルテミスSでメジャーエンブレムを差し切ったほどの馬。一発を狙うなら、このタイプでしょう」(競馬専門誌ライター)
頭は堅そうな桜花賞だが、2、3着なら穴馬台頭もある。一発高配当を狙うならレッドアヴァンセ、デンコウアンジュをチェックしておきたい。
(栗東在住ライター:鷲崎)
栗東在住ライター:鷲崎
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