土曜日に行われた2歳重賞の東スポ杯。クラシック候補の激突ということもあり、注目度が高かった。当コラムでも紹介したように、社台グループやマイネル軍団のヤル気の高さは相当のものだった。結果はイスラボニータが勝利、マイネル軍団の岡田総帥が「生産馬の中で過去最高のデキ! コスモバルクよりは上」としていたプレイアンドリアルが2着というものだった。結果を取材していたスポーツ紙記者はレース後の陣営をこう語ってくれた。
「記者室ではプレイアンドリアルはいい馬だねって話になっていたよ。しかも、あの2着はまずまず強かった。ところが、岡田総帥はレース前から『何馬身離して勝つか』といっていた手前なのか『まさか負けるとは』とコメント。記者連中の中には『いや、頑張っていた方だろう~』と後から突っ込んでいた者ばかりだったよ(笑)。この後は川崎競馬に転厩させてJRAに再度挑戦ということみたいだけど、岡田節は相変わらずだったね」
一方、勝利したイスラボニータは「競馬が上手になってきたね。距離が延びると行きたがるのでその辺が課題かな」と蛯名騎手が語っていたそうだ。どうやら2歳戦の間ということを熟知しているらしい。例年だと、社台RHの馬が6月の早い時期からデビューし、OPになるような馬は年内に何戦もさせることはなかったのだが、ここ数年、身内で最大のライバルであるサンデーRに大差をつけられていたこともあって、方針を転換。早めに使える馬は積極的に使うということで送り込まれたのがイスラボニータだった。
「ノーザンF勢は去年に続き2歳勢がイマイチ。とくにクラシックに乗るような馬があっさりと負けている印象だよね。そもそもサトノアラジンはどうしてこんな使い方だったんだろう……」
とTMや記者は語り合う始末。G1戦線真っ只中の2歳重賞ということもあり、POGファン以外は見向きもされないレースなのかも知れないが、裏ではいろんな駆け引きがあるのだ。
(美浦ライター:高木)
栗東在住ライター:鷲崎
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