13年も残りわずか。来週の朝日杯FSと再来週の有馬記念で終わりだ。来年を見据えて、各厩舎とも様々な動きがあるという。
「正式発表された訳じゃないので、名前は明らかにできないけど、来年春にオセアニアには何頭かの馬が遠征する予定となっている。この中にG1を勝った馬はいないけど、陣営がどうしても『G1タイトル』をとこだわるのでオセアニアが狙い目ということらしい」
どうやら、賞金の増額が発表され、春に適性のあるレースのない馬が遠征をしようという算段らしい。
「春先は古馬の中距離路線を走る馬は宝塚記念まで使うところがない。安田記念はレベルが高くなりがちな年もあるし、距離が短いという馬もいる。だからといって重賞路線では斤量もきつくなる。香港なども視野に入っている馬も少なくないけど、早めに遠征して春は海外、秋は日本という馬は結構出て来るんじゃないかな」
当然、滞在費などの負担が大き過ぎて遠征するメリットがないようにも思うのだが……。
「それがそうでもないらしい。仮に2戦G1を使うとすると、どうやらどちらかのG1を招待競走に合わせるようにすると、それほどでもないみたい。しかも招待競走だと賞金額も増額されているし、元々の賞金も多いから。オセアニアは単距離戦こそ強い馬がゴロゴロいるけど、マイル以上は大したことがないみたいだし。どうやら早くもウィリアムズ騎手らが動いているみたいよ」
ここまで書くと分かってしまいそうだが、関東の名門厩舎にいてG1タイトルに手が届かない馬が遠征候補らしい。
「目立つことが好きな馬主さんだし行く可能性も相当高いよね。検疫の問題があるみたいだけどそれさえクリアできれば来年以降は結構な数の馬が遠征するはず」
古くはデルタブルースとポップロックががオーストラリアの伝統G1メルボルンカップ(11月開催)に挑戦し1、2着したこともある。1着賞金は3億弱あるし、輸送さえこなせれば勝負になる馬も少なくない。遠征が珍しくなくなった時代でもあるし、活躍を期待しよう。
(美浦ライター:高木)
栗東在住ライター:鷲崎
WASHIZAKI
熟練競馬ライター達がとある事情で新聞・テレビなど一般メディアでは取り上げられない業界の「アウトな裏話」を会員様限定でこっそりと公開!