期待を一身に、アーモンドアイが堂々の牝馬3冠を達成。その勝ちっぷりにはど肝を抜かれた。
ミッキーチャームとはかなりの差があり。内回りだけに厳しい情勢に映ったのは確か。しかも大外。ミッキーの押し切り態勢に見えた瞬間、スイッチの入ったアーモンドアイがぐいぐい伸びてくる。他馬とは全く脚勢が違った。アッという間にミッキーに迫り、ゴールでは1馬身1/2差突き抜けていった。
恐ろしいまでの瞬発力。あれほどのキレ味はかつてのディープインパクトぐらいか。後6F連続の11秒台ラップ。この中で上がり33秒6。まさにコラムに書いたとおり、持続力と瞬発力。少なくとも中距離までなら牡馬の一線級が相手でも1番人気に支持されそうな女傑だ。
興味は次走。エ女王杯とかマイルCSはないだろう。となればジャパンC→有馬記念路線が見えてくる。陣営もこれで自信を深めたはず。14キロ増も成長の証。牡馬相手でもおっかけ続けたなる女王だ。

上田琢己
UEDA TAKUMI
結果に対してシビアなファンの多い大阪スポーツで、長年に渡り堂々と看板を務め続ける、ご存知“西の仕掛人”。競馬専門紙『1馬』在籍時から、他に先駆けて「レースラップとタイム重視」の理論を展開。競馬予想界に革命を起こしたラップ理論のパイオニアである。 数字から読み解かれる明解な推理に魅了される競馬ファンは今なお後を絶たず、 後進の予想家たちにも多大なる影響を与え続けている。