2019年最初の開催が無事に終了。まずはその土、日2日間から見えてきた馬場レベルを整理しておきたい。
中山金杯のVタイム10ハロン1分59秒2は近10年でナンバー2の好タイム。古馬1000万下=8ハロン1分32秒8、3歳オープン・ジュニアC=8ハロン1分33秒8と速い時計の決着が目立った中山に対して、京都は京都金杯=8ハロン1分34秒9、古馬1000万下=6ハロン1分08秒8、シンザン記念=8ハロン1分35秒7と低速決着のオンパレード。従来の中山=時計がかかる、京都=高速のイメージと真逆の馬場レベルであることはぜひとも頭に入れておきたいポイントだ。
今週は土、日、月の3日間開催。日曜京都のメイン・日経新春杯は菊花賞経由のハイレベル4歳世代が人気を集めそう。確かに、Gウイナーのメイショウテッコンを筆頭にアフリカンゴールド、グローリーウェイズとこれからが楽しみな好素材ばかり。素直に4歳世代からの軸指名…といきたいところだが、雨に祟られた前年の影響を色濃く残した昨年(18年)を下回る馬場レベルとなれば予断を許さない。
ひとひねりするなら初の右回りとなったグレイトフルSで有馬記念(ラスト8合計1分37秒9)と遜色ない持続型ラップ(同1分37秒6)を3馬身突き抜けたルックトゥワイス。左回り専用=瞬発力型のキャラから脱した今なら、準オープン勝ち直後のGⅡ挑戦でも引けは取らないだろう。
中山の京成杯&フェアリーSは高速馬場を考慮して時計重視のスタンス。前者はレコード決着の葉牡丹賞でワンツーのシークレットラン、ランフォザローゼス、後者は新馬戦でラスト2ハロン10秒6→11秒1の高速ラップを突き抜けたアクアミラビリスに食指が動く。

明石尚典
AKASHI TAKANORI
関西学院大学法学部卒。大阪スポーツの若き俊英記者として知られる。ラップ理論の先駆者でもある上田琢巳記者を師と仰ぎ、同氏からの信頼も厚い。東スポ・大スポ週末版で「ラップナビゲーター」を大好評連載中。