安田記念までの路線を問えば、ダービー卿チャレンジトロフィーより層が薄いと思わせる京都・メインのマイラーズカップ。
要するに、ここから大一番に駒を進めても一昨年や昨年の覇者ほどのレベルかといった疑問が残るのなら、ジュンブロッサムを軸に動く筈。
無論、今季初戦の東京新聞杯は頂けない。けれども、昨冬の3勝クラスも同様に弾ける気配がなかったように、調教メニューとは別に、季節的な要素が大きいと決めつけて良いのでは。
対して、単走での終い重点を繰り返しながらも栗東入り初のコース追いでは1F10秒台があるほどで、気温の上昇に比例してトップフォーム間近を予感させている。
となれば、5走前をイメージすれば良いだけ。その1.31.5秒も然ることながら、ラスト1F地点で勝負を決めた上に、最後のラップが10.9秒の凄い切れ。京都適性でも抜きん出ているわけで、エンジン全開は約束されている。
京都のマイルでジュンブロッサムに先着した経験があるセオがライバルとして浮上というのがノーマルな見方。
ただし、上述したように、当時は相手が本調子になかったことを忘れてはならぬ。また、京都金杯で際どい4着が評価の対象になる一方、それより格段に落ちる相手だった六甲ステークスでも同じ着順とひと押しが利かなかった。
今回もペースが落ち着くこと必至で、前目で捌くタイプにとって有利になる反面、後続の目標になっての決め手比べで僅かに劣るといった、これまでの二の舞がないとは限らぬ。
それならばロングラン。
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柴田卓哉
SHIBATA TAKUYA
学生時代は船橋競馬場で誘導馬に騎乗。競馬専門紙『1馬』在籍時には、 「馬に乗れる&話せるトラックマン」として名を馳せる。 30年以上にも渡りトレセンに通い詰め、 現在も美浦スタンドでストップ・ウオッチを押し続ける。 馬の好不調を見抜く眼に、清水成駿も厚い信頼を寄せる調教の鬼。 また東西問わずトラックマン仲間たちとの交友関係も広く、トレセン内外の裏情報にも強い事情通。